琵琶を聴く夕べ終了~いよいよ旅立ち


「琵琶を聴く夕べ」2デイズ終わりました。声の調子は万全とはいえませんでしたが、それでもお客様に助けられて、なかなかいい感じで務めることが出来ました。
会場となったこの蒼は、大正時代に建てられた蔵を改装したギャラリーで、とっても雰囲気がいいんです。30数名でいっぱいのこじんまりした所なんですが、二日間ともいっぱいのお客様にお越しいただきまして、無事終わりました。中には横浜や千葉からのお客様もいて、本当に感謝です。

上の写真は蒼の入り口。そして次が私めの雄姿。

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最期はギャラリーのオーナーKさんとお母様
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終わってから西荻の老舗ビストロ「さて」で牛肉の赤ワイン煮を3人で食べてきました。旨い!!

さて、明日の朝一番でシルクロードに出発です。旅にハプニングはつきものですが、いったいどんな面白いことが起きるやら??
帰りましたら、たっぷりと報告します。

では、行ってきます~~~。帰りは12月の頭です。それでは皆さんお元気で・・。

ライブ・ライブ・そしてツアー

IMGP0109昨日の琵琶樂人倶楽部「女流琵琶楽Ⅱ」は賑々しく終わりました。これは昨日出演のお三方。実に充実した演奏を披露してくれました。

今回は筑前琵琶の大久保旭夏さんが四弦を弾いてくれたのですが、今、四弦の筑前琵琶を弾く人がほとんどいないので、大変貴重な存在なんです。今後の活躍に期待したいですね。左:大久保さん、中央:樋渡蓬水さん、右:都錦鳳さん。お疲れ様でした!

IMGP0110そしてこちらはお越しくださったお客様。実は3人とも琵琶を弾く方で、薩摩四弦、五弦、筑前の演奏家でもあります。
琵琶樂人倶楽部は流派などしがらみを超えて集うことの出来る会ですので、これからもどんどんお越しいただきたいと思ってます。

さて、今週は大忙しです。so-live small金曜と土曜に私のソロ演奏会が西荻窪のギャラリー蒼であります。土曜日の方が若干席が残っているとの事ですので、ぜひぜひ起こし下さい

ギャラリー蒼 http://www.galley-so.com
Tel 03-3331-3681

大正時代に建てられた蔵を改装してギャラリーとして運営している素敵な場所です。古きよき杉並の風情が残ってます。

 

そしてそして日曜日からは「中央アジア~コーカサスツアー」に行ってまいります。four_j_musicians[1]
これは今回一緒に行く勇士達。特に奄美島唄と薩摩琵琶が一緒に演奏するなんて事は歴史上あり得ないことなので、かなり注目のツアーとなのです。

詳しいスケジュールは
http://www.jpf.go.jp/j/culture/new/0908/08-02.htmlを御参照下さい。

今年は薩摩藩が奄美に進攻して400年という節目。この節目に歴史を乗り越えて「進攻」から「親交」へと手を結ぼうというわけです。島唄の前山真吾君は期待の若手。凱旋帰国公演を是非奄美でやりたいですね。

なんせ薩摩琵琶の演奏家が九州より南の奄美沖縄で演奏した例がないのです。まあ薩摩藩はそれだけ支配体制を南の島々に引いていたということでしょうが、歴史も政治も超えられるのは音楽の良い所。民族の歴史は夫々色濃く背負っていますが、歴史や古典は大事にしながらもそれに振り回されることなく、次世代に向けて演奏したいものです。私が突破口を開きたいと思います。

ツアーは11月15日から12月頭までのちょっと長い旅になります。このブログも旅に出る前にもう一回書けるかな?という所。金土のソロライブの報告もしたいのですが、なかなか準備に追われていてどうかな~~?

という訳で忙しい一週間です。

琵琶樂人倶楽部

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毎月、琵琶樂人倶楽部というレクチャーと演奏の会を主催しています。今月でちょうど満2才。毎回テーマを変えてレクチャーをして、それにまつわる曲を聞いてもらっています。時に流派の聞き比べや、琵琶の種類の違いによる聞き比べなど交えながら毎月やってますが、今月は11日(水)に女流の琵琶奏者三流派による聞き比べをやります。筑前琵琶、錦心琵琶、そして我が錦琵琶の女流お三方による対決。

ヴィオロンという名曲喫茶を借りて毎月やっているのですが、時に盛況だったり、時に4,5人のお客様しかいなかったりと色々です。集客を気にしないで淡々とやっていますので、お気軽なのですが、毎月やるという事は本当に良い勉強になるもんですね。
レクチャーに使うレジュメを書く為に調べ物をするのは勿論、毎月とどこうりなく運営してゆくというのは、大雑把な私にはよい戒めとなって、その効果はばっちり!

以前からこういうレクチャーを交えて琵琶を紹介し、聞いて貰うという形は考えていたのですが、なにせ私の演奏できるのは薩摩琵琶の五弦と楽琵琶だけなので、違うタイプの琵琶を弾けるパートナーを探していた所、薩摩の四弦と平家琵琶を弾く古澤錦城さんと出会い、琵琶樂人倶楽部発足と相成った訳なのです。来年もすでに一年分決まっていますので、ぜひぜひお越し下さい。

一番上に掲げた絵は長崎に住む、とあるおばあちゃまが、大阪での私の演奏会の時に来てくれて、その時の印象をパステル画にしてくれたもの。この絵を琵琶樂人倶楽部HPのトップに掲げ、使わせてもらっていいます。また私のCDジャケットにも登場していただいています。なかなか良いでしょ?

琵琶樂人倶楽部HPは
http://biwa-shiotaka.com/?page_id=46

来年のスケジュールは

120日(水)  薩摩三流派聞き比べ    ゲスト 石田克佳

          正派 薩摩四弦 薩摩五弦(錦)

 

217日(水)  文学と琵琶シリーズⅢ~―風諭の詩人・白楽天

 

317日(水)  錦城自作曲を語る

 

421日(水)  現代の琵琶楽

 

519日(水)  琵琶フロムシルクロードⅢ

 

616日(水)  薩摩弾き語り聞き比べ 

四弦VS五弦(同じ曲での聞き比べ)

 

721日(水)  語り物の系譜Ⅲ   ゲスト 伊藤哲哉(俳優)

 

815日(水)  SPレコードコンサート

 

915日(水)  楽琵琶と平家琵琶      

 

10月        ヴィオロン休み

 

1117日(水)  女流琵琶楽(筑前・錦・錦心) 

ゲスト(未定)

 

1215日(水)  文学と琵琶シリーズⅣ~平家物語と平曲の関係 

 

ご贔屓に!!

先生稼業

IMGP0092この所、琵琶法師もいっちょまえに「先生」と呼ばれるようになりました。30代の頃はジャズを教えていたので、まあ先生と呼ばれていたのですが、教室の看板も挙げていませんし、定期的に習いに来る方もなく、「先生」という名前は程遠かったのですが、最近は、定期的に来る人も出来て、一応「先生」となった次第であります。

私の演奏を聞いたことがある人は判っていると思いますが、私のスタイルは何々流というものではないのです。K流とT流を習ったものの、それに留まれるような性格でもないですし、とにかく何か創らないと気が済まないので、自分の創った作品を演奏するのが私のやり方。つまり私の演奏スタイルが好き、という人でないと、私に習うということはありえないのです。単に琵琶をやりたいという人には、他を紹介しています。それにもかかわらず私に習いたいという人がいるのだから、ありがたいと言うほか無いですね。

また今年出来た有明教育芸術短期大学の非常勤講師というのも先月からやりだしました。人生初の肩書きというものを頂いたのです。それも教えるのは琵琶ではなくてギター。この学校は幼児教育と音楽コースがメインの学校で、ギターの先生もなるべく日本音楽がわかる人が良いということで選ばれたのですが、お筝や三味線の科があるのに琵琶は無いのがちょっと残念。しかしながら素直な生徒達にも恵まれ何とか続いてます。

今日の写真は有明短大のレッスンで使っている、私め愛用のギター。国内の超マイナーメーカー「JUNO」のピックギターにベネディットのマイク(判る人には判る最高のピックアップ!)をマウントして、オリジナルで作ってもらったテールピースに自作のピックガードを付けてカスタム化してある塩高スペシャル!

人に教えるというのは、自分が勉強しているようでもあり、ある意味面白いし、為になるとも思い始めているので、これもまた修行のうちと思って、がんばろうと思います。

と言いつつ今日もまた呑ってしまった。

沙羅双樹~縁は異なもの

sarasouju-sake2昨日は雨交じりで、久々に感じた冬の寒さでしたね。今日は一転、さわやかな秋晴れ。ちょっと寒くはありましたが、富士山もばっちりと見えて良い気分です。
そんな一日でしたので、夜はとっておきの酒「沙羅双樹」の純米大吟醸を空けました。私とこの沙羅双樹の出会いは正に縁を感じざるを得ない出来事でした。

以前、カメラマンのA氏と奥様の企画で、「沙羅双樹の花の色」という平家ゆかりの地を巡るコンサートツアーをやりました。福原から始まって宮島の厳島神社、そして最期は壇ノ浦の赤間神宮でのソロコンサートだったのですが、厳島神社での演奏の帰り、海を渡って帰って来た所に、地酒を専門に扱う酒屋さんがありまして、そこに沙羅双樹という酒があったのです。結構なお値段の高い酒だったのですが、これも縁だと思って奮発して買って帰り、夜皆さんで頂いてみると、これが本当に美味しいお酒でした。

あまりの旨さに感激して、ラベルを見ると呉の近くの酒蔵で、酒造元は盛川酒造と書いてあります。http://www.enjoy.ne.jp/~sarasouju/
幸い次の日は仕事がオフだったので、さっそく朝電話を入れて、スタッフ皆で車で行ってみました。厳島神社での演奏は、演奏前日と当日、地元の新聞にでかでかと私の写真入りで紹介されていたこともありまして、酒蔵についてみると「新聞の人が来たで~」という訳で大変歓迎してもらいまして、私も酒蔵で祇園精舎を演奏してきました。帰りにはお土産にもう一本沙羅双樹を頂いて、もうスタッフ一同幸せいっぱいという感じの一日でした。

その後、私は「沙羅双樹」というタイトルのCDを出しましたので、早速盛川酒造さんにプレゼントしたりして、以来お付き合いが続いています。
「沙羅双樹Ⅱ」を出した時はスペシャルサンクスに盛川酒造さんのお名前も入れさせて頂きました。

そんな感じでお付き合いをさせてもらっていたのですが、第一回目の高野山演奏会の時に、会場の常喜院さんに行くと、「塩高さん宛てに荷物が届いているよ」と言われ、見てみると、盛川酒造さんからあの沙羅双樹が6本も届いていたのです。びっくりしたと同時にその太っ腹さに感激してしまいました。それ以来ずっと高野山常喜院に毎年贈ってくれるのです。勿論毎回先ずは仏前にお供えしていますが、演奏後はいつもスタッフ皆で沙羅双樹を堪能して、1本はもって帰ってくるということが4年続いています。昨年は社長の盛川さんにもお山にお越し頂き、すっかりお世話になりっぱなし、という訳です。

盛川酒造は小さな酒蔵で、高品質を保つ為にあえて大きくはしない方針だそうです。本当にまともに作った最高の酒。是非皆さんも機会がありましたら飲んでみてください。残念ながら関東の方はお取り寄せになってしまいます。また限定生産で、一本一本ナンバリングされていますので、時期によっては売り切れということも多々あります。価値のある逸品ですよ。

最期に紅葉の葉からこぼれる今日のさわやかな日差しをちょっとばかし・・・。
旨い酒を飲める平和な日々に感謝。

           aki-no-hi

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