2001年~2006年迄の主な活動記録

2001年
12月
長唄福原流人間国宝 寶山左衛門の世界出演 紀尾井小ホール

2002年
7月

大分能楽堂にて人間国宝 寶山左衛門師、横笛:福原百華と共演

1st アルバム「Orientaleyes」CD発売


2003年
1月
1st アルバム「Oriental eyes」発売記念ライブ
Cello:翠川 敬基 Ds:小山 彰太

5月
ヨーロッパツアー
ストックホルム大学、ストックホルム民族博物館ホール、ロンドンシティー大学 他

石井 紘美作曲「HIMOROGI Ⅰ」を世界初演

10月
福岡現代邦楽フェスティバル 招待演奏
筝:深海 さとみ、十七弦:栗林 秀明、尺八:クリストファー 遥盟らと共演

11月
2nd アルバム「まろばし」CD発売

12月
CD発売記念「沙羅双樹の花の色」ツアー
広島 厳島神社、山口 赤間神宮 他
中国新聞 2003年(平成15年)12月18日付
厳島に響く現代琵琶 塩高さんが奉納演奏
毎日新聞 2003年(平成15年)12月17日付
琵琶語り 厳島神社で奉納演奏


2004年
1月
奈良 当麻町 当麻寺「塩高和之 琵琶の会」
大阪 野崎観音 慈眼寺

2月
大阪 高槻市 スタジオ73「春の宴」

3月
大阪 八尾市 いずみ苑三周年記念コンサート「桜花と薩摩琵琶の調べにのせて」
和歌山県 粉河町 かつらぎ山房「薩摩琵琶弾き語りコンサート」

5月
横浜 イギリス館 Reflections Liveシリーズ開始
千葉県 船橋市二和公民館ホール「琵琶の世界」

6月
広島県 宮島大聖院 ジェツンペマ師講演会にて演奏

10月
横浜 イギリス館 Reflections シリーズVol.2
尾道源氏絵祭り 国宝・浄土寺で演奏

2005年

1月
3rd アルバム「沙羅双樹」レコーディング

2月
所沢 ミューズホール「遊士会公開講座」

3月
巣鴨 STUDIO FOUR 日本音楽家ユニオン主催 3.19コンサート

4月
3rd アルバム「沙羅双樹」CD発売

5月
横浜 イギリス館「沙羅双樹」発売記念演奏会
東京外語大学総合文化研究所 水曜文化講座「琵琶語りー継承と創造ー」

7月
大阪 堺市ギャラリーいろはに「3rdアルバム 沙羅双樹 発売記念ライブ in 大阪」

10月
慶應義塾大学アート・センター主催 アートアンサンブルTAMAMU 日本公演「踊る筆・描く音・奏でるからだ」客演

11月
岡山 野峯窯 茂谷郁夫工房「諸行無常の響き」
那智勝浦町観光協会設立50周年記念「琵琶と雅楽の夕べ」
那智勝浦 補陀落山寺曼荼羅絵巻シリーズ 第一回「補陀落渡海」
横浜 イギリス館 Reflections Live Vol.7

2006年

2月
東京 天王洲アイル舞踊公演 ひろば2006

4月
長浜ホール Reflectionsファーストアルバム「流砂の琵琶」レコーディング

5月
横浜 イギリス館 Refrections Live Vol.10
東京台東区忍丘小学校 第13回公開講座「琵琶と笛の調べ」
明治大学 国際熊野学会大会「熊野をめぐる芸能」にて、竹本 土佐恵、若松 若太夫らと共演
渋谷 公園通りクラシックス「Wave ~ Pulse ~ Breath なみ・うつ・いき」

6月
野木エニスホール Reflectionsアルバム「流砂の琵琶」レコーディング
横浜 曹洞宗徳雄山瑞雲院建功禅寺「源氏舞 第14章 蛍」
横浜 三渓園「水無月コンサート~尺八と琵琶の調べ」

7月
熊野太地町 公民館「和の響きを聞こう~琵琶と横笛による七夕コンサート」
那智勝浦町 浦神 海蔵寺みろく庵「幽幻の響き~平家物語を聴く会」
神奈川開成町 瀬戸屋敷「文月コンサート~尺八・琵琶の響演」
神戸 尼崎 獨木舟文学館 第13話 特別企画「琵琶と語りの夕べ」
九州小倉 海巌寺本堂「塩高 和之 琵琶演奏会」

9月
4th アルバム 「流沙の琵琶」(Reflections名義)発売
北鎌倉古陶美術館(現:古民家ミュージアム)Reflections 1st CD「流沙の琵琶」発売記念ライブ
明治大学 学部間共通総合講座~生と死を考える「芸能に見る死生学」(講演)

10月
明治大学リバティーアカデミー~生と死を考える「琵琶楽に見る死生観」(講演)
渋谷 セルリアンタワー能楽堂「花崎杜季女リサイタル」客演

11月
兵庫 県立西宮高校 音楽科特別授業
高野山大学「無常から往生へ~平家物語と仏教の心」
高野山 常喜院「第一回 塩高和之 琵琶演奏会」
銀座 博品館ホール「若林圭子リサイタルvol.4」客演
大阪 ブリコラージュ「霜月夜の琵琶の会」
葉山 上山口 池田邸「里山の古民家で聞く横笛~流沙の琵琶を迎えて」
熱海 起雲閣「起雲閣6周年を祝うコンサート」

12月
音や金時「リチャード・スタッグ&塩高 和之ジョイントライブ」

今年もお世話になりました

今年も早残すところ2日となりました。
ブログを始め、皆様とつながりを持てたこと、嬉しく思っております。

毎年毎年、年を重ねるごとに充実した音楽活動が出来るようになってきて、本当にありがたいと思っていますが、この一年もお陰様で身のある一年となりました。

kirameki-h2今年の締めくくりの一枚としてこの写真を選びました。

これは9月の日本橋劇場にて撮っていただいた写真です。とても気に入ってます。(格好良いショットとでしょ顔が見えない分・・)

今年も色々な演奏会をやらせていただきました。

2月には私の作曲作品を中心としたアンサンブルグループグループ
        「まろばし」の旗揚げコンサート

6月には私の本格的プロデュースによるCD「しづの流沙」           
         (筝 小笠原沙慧氏のリーダーアルバム)の発表

   神田宏司主催による 新宿サザンシアターのコンサートに参加

9月には響和堂主催の日本橋劇場での演奏会「和の煌き」への参加

   武蔵野スウィングホールでのコンサート「絃舞」を主催出演

10月は 毎年恒例の高野山での公演

11月はシルクロードへの演奏旅行

12月は恒例となった史水&塩高二人会の主催公演

その他も素敵なサロンコンサートが多数あり、主催する琵琶樂人倶楽部も二周年を迎え、音楽家として本当に実りある一年でした。

多くの出会いと縁を頂き、心より感謝しております。
来年もぜひ演奏会にお越しくださいませ。今後も精進を重ねてまいります。

では、良いお年を。

タカギクラヴィア松涛サロン演奏会~中村仁樹ミニリサイタル

昨日、渋谷松涛のタカギクラヴィアサロンにて、中村仁樹君のミニリサイタルがありました。中村君の曲二曲と私の「まろばし」「塔里木旋回舞曲」を演奏してきました。

今回はサブタイトルが凄い!「二十一世紀のスタンダードがこの日から始まるのです」かなり気合の入った感じですね。尺八・ピアノ・琵琶という今までにない組み合わせのトリオで、主催の久保木氏曰く、洋楽器の王様がピアノ。和楽器の王様が琵琶。その二人に囲まれて尺八の王子様(つまり中村君)が演奏するというイメージとおっしゃってました。まあ中村君の王子様は誰が見ても納得なのですが、私はどう見ても王様には見えないですな。

2009takagisalon2左がピアノの菊池智恵子さん。右が中村君。二人とも若い!

若者はとにかく勢いが良い。加えてこの二人は技術も志も高い。実にさわやかで良い感じです。

琵琶と尺八は今までにもやってきましたが、ピアノとはずっと共演を避けてきました。それはやはりチューニングの問題。固定された音との相性は抜群に悪いのは言うまでもありませんが、ジャズ出身の私としましては、妙に和音やスケールが聞こえてきてしまい、琵琶の音楽性との隔たりを感じてしまうからです。

かつて鶴田錦史先生がピアノのキースジャレットとデュオをやりましたが、やはりキースジャレットは弾いていられなくて、パーカッションを持ち出して鶴田先生の周りで踊りだしてしまいました。あの名手二人にしてそうなのですから、今回はどうなる事やらと思っていました。しかしフレッシュな二人は何事にも柔軟で、やってみたら何の違和感も無くアンサンブルが出来るのです。

中村君の曲も良く出来ていて、実にメロディアスで雰囲気があるので、琵琶の音色がバッチリとはまります。もちろんこれからもっと曲作りを練りこんでいかなくてはいけませんが、今回の演奏会は音楽的に手ごたえのようなものを感じました。

2009tagagisalon 1主催の久保木氏と中村トリオの記念写真。
来年の2月26日にも第2弾の演奏会があります。中村君も気合充分で臨むとのことですので、ぜひお越しくださいませ。

2009takagisalon 3こちらは今回のスタッフとお客様。中村君との共演のきっかけとなった日本橋劇場「和の煌き」を主催した響和堂さんもお越し頂きました。
感謝。

音楽家はある程度活動して、技術も出来上がるとどうしても自分の世界にひきこもってしまう人が多いのです。そういうミクロの視野も大切なのですが、同時にマクロの視野も持っていないと豊かな音楽は生まれてきません。かく言う私もまだまだではあると思いますが、こういう出会いが私をまた新しい世界へと導いて視野を広げてくれます。
いつもの仲間との演奏は息もぴったりで確かにクオリティーの高い音楽が出来ますが、その安住の場所にいたら何時まで経っても世界は広がらない。むしろ萎んでいく。
中村君、菊池さんそしてプロデュースの久保木氏という出会いは、これから私にとって、このトリオにとって豊かな新しい音楽と時代を、きっと生みだして行く事と思います。

乞うご期待!!

夕暮れコンサートVol.9 

昨日は練馬のカフェ グリーンテイルにてサロンコンサートをやってきました。

ここグリーンテイルでは毎年5月と12月に定例でやっていて、毎回相方を変えて、もう9回目の演奏会となります。これまでの出演者は、笛の福原百七さん、筝の小笠原沙慧さん、尺八の香川一朝さん、笛の大浦典子さんなどなど実力者ばかりを誘ってやってきたのですが、今回は期待の若手、尺八の中村仁樹君に声をかけて演奏してもらいました。

彼とは今年の日本橋劇場での「和の煌き」などで共演して、今月末にも渋谷松涛のタカギクラビアサロンでも一緒にやる予定なのですが、演奏の相性も良く、良いアンサンブルが出来る貴重なパートナーです。
ちなみに私と中村君では親子ほど年が違うので、中村君からは「チャン」と呼ばれています。GT2009・12-3

今回はデュオの演奏を多くして、薩摩と尺八で「まろばし」、楽琵琶と尺八で「ルナリアンダンス」「塔里木旋回舞曲」など演奏してきました。特に「まろばし」はウズベキスタンのイルホム劇場でやってきたばかりなので、今回はその違いがなかなかスリリングでした。中村君、ネイに負けてなかったぞ!!

中村君はとにかく良く練習をするのです。だからどんな曲も安心して任せられるのです。逸材ですね。若さ溢れるパワー感も時に過剰ではありますが、それもまた好感が持てるし、高い技術と熱心な向学心も持っているので、これからが楽しみです。

今回は最後のアンコールでお経の「開経偈」をやったのですが、私は琵琶を弾かず、唄と尺八のデュオでやりました。これがとってもいい感じで嬉しかったですね。中村君はお寺の息子さんなので小学生の頃からお父さんと一緒に本堂で朝のお勤めをしていたそうで、もう開経偈なんかは体に染み付いている感じで、尺八と唄がピタリと寄り添って気持ちよかったです。

IMGP0542こちらはこのサロン、グリーンテイルのマスターです。毎回本当にお世話になっています。芸術に理解のある方で、いつも終わってからの打ち上げタイムが盛り上がります。音楽の話はもちろんのこと、カメラ、オーディオ、時計、ジオラマ・・・話が止まりません。ちなみに私がついてゆけるのは、オーディオと時計位です。

私が琵琶で活動を始めた頃、とある邦楽プロダクションの方が、「小さいサロンコンサートを毎月やれ」と言って背中を押してくれました。
縁あって最初は大阪を中心に始めたのですが、小さなサロンや喫茶店、ギャラリーなどで、月に多いときには10本位やってました。その時の経験が今の私を作ってくれたと言っても過言ではありません。

だから今でもこうしたサロンコンサートは私の原点として大切な場であり、一番楽しい時間でもあります。
このグリーンテイルでは、毎回来てくれる常連さんもいて、毎回ゲストを迎えて本当に充実した演奏をさせてもらって、私にとって本当に素敵な空間
になって来ています。

IMGP0543
こちらは琵琶修行中の青年と中村君。こういう世代がどんどん活躍して欲しいですね。

さて来週はお江戸日本橋亭にて薩摩琵琶の四弦と五弦の対決。まだ少しお席もあるようですので、御興味のある方は是非聴きに来てください。

シルクロードコンサートツアーⅥ~トビリシ後編

いよいよこのツアーの最終公演となりました。
グルジアは音楽や芸術が溢れていて、街には絵を売る人や古本屋さんなどがいっぱいありました。男性のコーラスは世界的に有名ですし、「グルジア人は音楽とともに生きる人々」という言葉を先のバクーでも聞きました。

ルスタベリ劇場の正面

最後の公演はルスタベリ大通りに面した素晴らしい、国立ルスタベリ劇場での公演。こういう所ではもう滅多に演奏する機会は無いだろう、と思う位豪華な劇場でした。ここでは演劇を中心に上演しているようです。すぐ隣にはオペラ専門の劇場もありました。

      
 こちらは劇場の天井。かなり凝ったつくりになっていました。私の安カメラでは良く判りませんが・・。

この日のステージはこんな感じ。

!グルジアの日本大使館は今年出来たばかりで、私達の公演も大使館主宰としては初めて。もちろん日本人がグルジアで演奏したのも初めてということで、大使館としても気合が入った公演となったようです。

左が大使、真ん中は前出の矢野さん。そして右が大使夫人。気さくな方でしたので、パーティーも楽しかったです。

こちらは大使館のスタッフの皆さん。
スタッフ2
ちょっと太目の男性は、なんとこの日の朝、

素晴らしい劇場で素敵な人たちに囲まれての、ツアーのラストコンサート。本当に素晴らしいツアーとなりました。

今日のおまけはこちら。

空き時間に、とにかくトビリシには街にも郊外にも古い教会がそのまま残っていて、見所いっぱい、美味しさいっぱいの魅力的な所でした。

半月に渡るコンサートツアーもこれで全ての公演が終わり、シルクロードの旅もこれでおしまい。

思えば、琵琶を始めた頃、「琵琶を背負ってシルクロードを旅してみたい」と漠然と周囲に言っていましたが、あれから長い年月を経てそれがはからずも実現しました。その間、今回私が訪れた国々にとってはソ連からの独立があり、日本大使館が出来、政治的に色々な変遷があったことでしょう。
グルジアやトルクメニスタンなどは日本大使館が出来たばかりという、このタイミングでコンサートツアーが出来たことは、本当に凄いことだと思います。正に何かの縁に手繰り寄せられるようにして実現したツアーでした。

しかしながら、感無量の想いと同時に、時間というものは実に淡々と時を刻み、無常なまで
にこちらの意思とは関係なく進んでゆくものだな、と実感しました。
何か特別な気持ちを持とうとする私の心が一人で踊っているだけで、ふと気がつけばイスタンブールに向う飛行機の中にいたり、普通では入国できないアシュカバットで散歩していたり・・・・。

現実は人の心が作り出した幻想である、と仏教では教えているようですが、満開の桜を愛でて、葉っぱだけになった桜には見向きもしない、そういう都合よく身勝手な人間の心は、物事の本当の姿をどれだけ捉えているのだろうか・・。とそんなことが頭に浮かびました。

このツアーも多くの縁が繋がって実現したものですが、いくら私が思い入れを持とうが何しようが、シルクロードはそこにあり、人々もまたそこに生き、日々を過ごしているのです。何だか浮かれている自分が小さく見えました。

ただ私の演奏を聴いた人が、淡々と過ぎ行く日々の生活の中で、極東から来た琵琶法師の姿と音楽を記憶のどこかに留めてくれたならこんな嬉しいことはありません。
私はそうやって色々な土地の、色々な人々に音楽を聞かせて歩いているのですから・・・。

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