今日はお仕事~関口台スタジオ

今日は久しぶりにキングレコード関口台スタジオにて、カンツォーネ歌手の佐藤重雄さんのレコーディングをしてきました。

         king

ここに来るのは半年振りくらいでしょうか。IMGP7993佐藤さんとはもう15年ほどの付き合いで、佐藤さんのCDには全て参加しているのですが、このほどキングレコードから発売のCDにも要望があり馳せ参じた次第です。この録音には今月米沢で共演するフルートの太田朱美さんも参加しているし、アレンジャーでプロデュースの熊谷博さんとも古い仲だし、色々とご縁があっての参加でした。

こちらが佐藤重雄さん
              IMGP8002

今回は先輩でもある熊谷博さんが本業のベースだけでなく、プロデューサー&アレンジャーとして仕切ってくれました。さすがに熊さん!ご機嫌なサウンドで気持ちよく仕上がっています。

           IMGP7996こちらが熊さん

マイクはノイマンの149という真空管内臓のマイクを使わせていただきました。いつもの録音に使うものとは全くタイプが異なり、かなり高感度のマイクでした。これはこれで気持ちがよかったです。

           マイク

さて、今週末は「三種の琵琶楽」と銘打った演奏会を今週の土曜日13時より光が丘美術館でやります。薩摩四弦・五弦・筑前琵琶の演奏を聴いていただくという趣向なのですが、流派の違いより演奏家の違いをぜひじっくりと聴いて頂きたいです。

薩摩琵琶は元々流派など無かったので、もっと自由に演奏する人の個性豊かな音楽そのものを聴いて欲しいのです。

明治期には永田錦心という人がそれまでの薩摩琵琶の概念をひっくり返すような事をやってのけました。永田は薩摩人に「あんなものは薩摩琵琶ではない」と散々ののしられたようですが、確かに私から見ても、いくら楽器が同じでもそれまでの武士道を基にした旧来の薩摩琵琶と同じには到底聞こえません。ましてや旧態然とした薩摩武士には軟弱の極みとしか思えなかったのでしょう。
しかし永田はそれを薩摩琵琶だと言い張り、自分の音楽を貫き、100年後の現在まで全国に認知させてしまった。そこが凄いのです。

 

音楽に限らないですが、次世代スタンダードとなる人間に対し、その世界の只中にいる専門家はえてして付いて行けない。自分が勉強してきた知識や経験、プライドを捨てきれずに新しい物や考え方に対し批判と反発を繰り返し、かえって時代に取り残されてゆきます。一般大衆こそがパイオニアとなる人を支持し、付いて行き、そこから新しい時代が作られるのです。

 

昨今、琵琶界から色々な声が聞こえてきますが、薩摩琵琶に革新をもたらした永田が聞いたらさぞ嘆く事でしょう。弦が多かろうが、撥が大きかろうが、指使いが違がかろうが、先生が認めようが認めまいが、そこに素晴らしい音楽が生まれ、聴衆の支持を得れば永田が作り上げたように、新しい薩摩琵琶が出来上がるのです。

 

私が今迄就いてきた先生達は皆、私をはるかに超えた世界を持っていました。私は何よりも、次の時代を見つめる先生方の音楽に対する姿勢に共感し、それに憧れ、牛の歩みで努力してきたのです。

永田錦心のようにはいかないかもしれないけれど、私が就いてきた先生達のようにあこがれの対象となる先輩に、私はなりたいです。



松尾ホールライブ終了~進むべき道

今回はあまり写真が無いので、3人で記念写真のものを。

今回は私が作曲した「凍れる月」を郡司敦君にこのトリオ用に編曲してもらったのですが、舞台で演奏してみて、このトリオの一つの可能性が見えてきました。
このトリオはじっくりと時間をかければ、きっと独自のサウンドを生み出せると思います。ぜひぜひ皆様御贔屓に!!

さて、のんびりしているわけには行きません。すでにこのライブの直後、松庵舎講座「琵琶を知ろう6-5」をやりました。尺八の田中黎山君をゲストに迎えて「現代の琵琶楽」の講演させて頂きましたが、同じ尺八でも前出の中村君の現代的でダイナミックな奏法と、田中君の端正な佇まいはまるで逆。こういう様々な個性的スタイルを持った若手が群雄割拠しているというのは実に健全です。琵琶とは大違い!!

そして明後日はカンツォーネ歌手 佐藤重雄さんのレコーディング。その後、光が丘美術館演奏会、フリージャズライブ、米沢での新作演奏会という具合に次々に舞台に追われています。ありがたいことです。

ここ何年か、年を追うごとに多くの舞台や仕事を頂き、とくに毎年この時期は脳の処理が追いつかない位に忙しくさせてもらっていますが、様々な仕事を通じて、自分の進むべき道も更にはっきりと見えてきました。
まだまだ周りの出来事に振り回されてしまったり、逆に何かに捉われすぎて周りが見えなくなってしまったりと、何時まで経っても定まりませんが、色々な想いも抱えながら、自分の思う所へ歩いてゆきたいと思います。

PS:4月に私が演奏した京都東山の清流亭がTVで紹介されていました。   
    残念ながら私は写っていませんでしたが・・・。

             

絶対未聴音楽「尺八・琵琶・ピアノ」ライブのお知らせ & more

毎年5月の末からは忙しくやらせてもらっているのですが、今年も色々と演奏の機会を頂いています。少し近々のおしらせを。

27日に日比谷スタンウエイ松尾ホールにて「尺八・琵琶・ピアノ」絶対聴領域の第3回目のライブがあります。

3-s

時間19時開演   問い合わせは 
響和堂ticket@kyowado.jp  080-4200-0808  まで

尺八の中村仁樹君が中心になっているこのトリオもだんだんと中身が充実してきました。以前はエンタテイメント色が強すぎて、今一つもの足りない感じだったのですが、このブログでも紹介した作曲家の郡司敦君が加わって、芸術的な面も出てきて良い感じになってきています。

30日には西荻窪で毎月やっている講座「琵琶を知ろう」の第5回目。今回は「現代の琵琶楽」というテーマで、明治以降の琵琶楽の流れをレクチャーして、現代曲の演奏もたっぷりと聞かせます。
ゲストは尺八の田中黎山君。開講は13時からです。

問い合わせは 松庵舎
03-5356-6606    mail:shoan-sha@nifty.com

音楽をやっていると自らの充実感こそが、その活動の源となってゆくことを実感します(もちろん経済も大事ですが)。私は色々なことをやって来ました。ここ何年かで遅ればせながらだんだん自分の活動のペースも見えてきました。
今年はこれから、今までやってきた活動をあらためて見直して、今後の活動の核となるような動きを今年から少しづつやって行こうと思っています。折りをみて報告して行きたいと思いますので、ぜひご期待下さい。

そんなことを日々考えながら模索に模索を重ねているのですが、この間、久しぶりにジェフベックの映像をyou tubeで見ました。今、素晴らしく充実しているようで、あの白のストラトからはまるで彼の声のような音が飛び出してきます。自分の思う通りの音楽を、思う通りに鳴らしている姿に感激しました。もう上手いとか凄いとかいう所はとっくに超えていて、正にべック本人の姿が見えました。
高校生の頃「Blow by Blow」を聴いて、これしかない!と思ったあの感激は間違っていなかった。それをべック本人が証明しているではないか!!久々に興奮してしまいました。

ベースのTal Wilkenfeldもカッコカワイイです。是非ご覧あれ。

充実こそ原動力!!これからも精進します。

絶対未聴音楽「尺八・琵琶・ピアノ」ライブのお知らせ & more

毎年5月の末からは忙しくやらせてもらっているのですが、今年も色々と演奏の機会を頂いています。少し近々のおしらせを。

27日に日比谷スタンウエイ松尾ホールにて「尺八・琵琶・ピアノ」絶対聴領域の第3回目のライブがあります。

3-s

時間19時開演   問い合わせは 
響和堂ticket@kyowado.jp  080-4200-0808  まで

尺八の中村仁樹君が中心になっているこのトリオもだんだんと中身が充実してきました。以前はエンタテイメント色が強すぎて、今一つもの足りない感じだったのですが、このブログでも紹介した作曲家の郡司敦君が加わって、芸術的な面も出てきて良い感じになってきています。

30日には西荻窪で毎月やっている講座「琵琶を知ろう」の第5回目。今回は「現代の琵琶楽」というテーマで、明治以降の琵琶楽の流れをレクチャーして、現代曲の演奏もたっぷりと聞かせます。
ゲストは尺八の田中黎山君。開講は13時からです。

問い合わせは 松庵舎
03-5356-6606    mail:shoan-sha@nifty.com

音楽をやっていると自らの充実感こそが、その活動の源となってゆくことを実感します(もちろん経済も大事ですが)。私は色々なことをやって来ました。ここ何年かで遅ればせながらだんだん自分の活動のペースも見えてきました。
今年はこれから、今までやってきた活動をあらためて見直して、今後の活動の核となるような動きを今年から少しづつやって行こうと思っています。折りをみて報告して行きたいと思いますので、ぜひご期待下さい。

そんなことを日々考えながら模索に模索を重ねているのですが、この間、久しぶりにジェフベックの映像をyou tubeで見ました。今、素晴らしく充実しているようで、あの白のストラトからはまるで彼の声のような音が飛び出してきます。自分の思う通りの音楽を、思う通りに鳴らしている姿に感激しました。もう上手いとか凄いとかいう所はとっくに超えていて、正にべック本人の姿が見えました。
高校生の頃「Blow by Blow」を聴いて、これしかない!と思ったあの感激は間違っていなかった。それをべック本人が証明しているではないか!!久々に興奮してしまいました。

ベースのTal Wilkenfeldもカッコカワイイです。是非ご覧あれ。

充実こそ原動力!!これからも精進します。

夕暮れコンサートVol.10

昨日、練馬高野台にあるカフェ グリーンテイルにて夕暮れコンサートVol.10をやってきました。
毎年5月と12月に定例でやっていて、もう5年続いています。毎回ゲストを迎えてやっているのですが、今回は尺八の田中黎山君にお願いしました。今までには笛の大浦典子さん、尺八の香川一朝さん、中村仁樹君、筝の小笠原沙慧さんなどおなじみのメンバーに来てもらっています。

             グリーンテイル2

昨日の記念写真。尺八の田中君と、以前このコンサートのお手伝いをしてくれていたチャコットさんと娘さんの美希ちゃん。美希ちゃんは私の直ぐ目の前に座っていて、演奏が始まる時に拍手してくれました。

            グリーンテイル1
左の女性はチャコットさんのお母様。親子3代揃ってのお越しでした。

今回の出し物は私がソロで「祇園精舎」「静~緋色の舞」、田中君とのデュオで「まろばし~尺八と琵琶のための」「花の行方」、そして田中君の尺八独奏という内容でしたが、デュオ向きの良く鳴る琵琶を持っていったせいか、弾き語りの時は琵琶の音がうるさい感じがしました。ちょっとした事ですが、楽器の選択は影響が大きいのでしっかりと見極めないと・・・。まだまだ修行が足りません。

何時も終わってからお客様とお話タイムになって、この夕暮れコンサートは本当にアットホームな感じで楽しい一時です。

             GTlive イラスト
そしてこちらはお客様で来ていらしたイラスト画の先生がその場で書いてくれた作品。私と田中君にそれぞれプレゼントしてくれました。

終わってからは恒例になっているマスターとの飲み会。ここで田中君の実体が顕わに!!実は彼はカメラと車にやたらと詳しいんです。マスターもカメラと車の話をしたらとまらない、その道の方なので、かなりいい感じで話が弾んでいました。横にいる私はまるでちんぷんかんぷん。二人ともおたく道を突っ走っていました。

こんなサロンコンサートをずっと続けていられるという事は本当に幸せなこと。何事も順調にずっと続けるのはなかなか難しいですが、このグリーンテイルのコンサートはこれからもずっと続けて行きたいと思っています。
ありがたいことに高野山の公演も今年で5年目。Mjamのライブにいたっては10年目。琵琶樂人倶楽部も毎月の開催でもう3年目。どれも本当にありがたいことです。

ちなみに高野山演奏会は10月24日に決まりました。ぜひ今年も起こし下さいませ。

昨日は本当に心温まる時間を頂きました。

© 2025 Shiotaka Kazuyuki Official site – Office Orientaleyes – All Rights Reserved.