今年もあっという間に一年が過ぎて行きました。まだまだ世の中は不安定で、今後の見通しがつきませんが、そんな中に於いても様々に仕事を頂き、地方公演も色々とやらせて頂きました。本当に感謝の一年だと思っています。
昨年から続くコロナ禍で世の中が大きく変化して、演奏や集客、作品発表の事など、音楽活動も自分の感性も変化の時を迎えていると感じた一年でした。



右:「能でよむ」公演にて 安田登氏 玉川奈々福氏と
横浜エルプエンテにて藤條虫丸さんと(photo 新藤義久)
面白い所では、ずっと話には聞いていた舞踏家の藤條虫丸さんのライブに、意外な所から声をかけていただき、久しぶりにインプロ系のライブを堪能しました。今後も面白いコラボが出来そうです。
琵琶樂人倶楽部の方は順調に回を重ね。15年目に突入。12月で168回目となりました。ずっと休止していた楽琵会も一応復活させることが出来嬉しく思っています(来年以降はまだ未定)。
また今年はヴァイオリンの田澤明子先生とのコンビネーションがなかなか良い感じになって来まして、メゾソプラノの保多由子先生との作品も色々と出来上がりつつあります。ヴァイオリンや笙、メゾソプラノなど、今迄実験的にやってきた事が、ここに来て一つの新たな形となって見えて来ましたので、これらの組み合わせによる作品を今後積極的に創って行きたいと思っています。日本音楽の根本のところをしっかりと掴みながら、しかし形はどんどんと新しくして、現在進行形の今の日本音楽の姿を示して行こうと思っています。


コロナ自粛の影響もあって、ネット配信が急激に進み、これまでのようにCDを形として販売する時代は終わりました。コンセプトアルバムというものが成立しなくなってきている状況ですので、自分がどの方向で、どんなものをやっているのかという姿勢を普段から明確に表すことは、これまで以上に大切になって来ていると思います。
とにかく作品創りですね。上手やお見事に寄りかかって既存の曲をやっていては、もう誰も振り向いてはくれません。自分が何を見て、どこを目指しているのか、今迄以上にその器を試されていると思います。とにもかくにも自分の音楽をやらなければ!!。
