昨日は、北鎌倉の其中窯サロンにて演奏してきました。

数年前にもここで演奏をやってきたのですが、ここはかの北大路魯山人が築いた窯。現在は陶芸家の河村喜史さんが引き継いで作陶をしています。
前回は窯をゆっくりを拝見する事が出来なかったので、今回はゆっくり拝見させてもらいました。結構広い敷地があるので窯も大きく、焼き上がったばかりの作品や焼成前の乾かしてある作品など陶芸に関わる色々なものが至る所に有って、興味のある人にはワンダーランドです。

窯の様子
私の母が元気な頃は陶芸にはまっていて、家でしょっちゅうろくろを回してましたが、私も小学生の頃には陶芸倶楽部に入っていましたので、陶芸はずっと身近なものでした。私は陶芸をやらないのですが、よく地方での演奏の後には、打ち上げなどでその土地の陶芸家とよく知り合い、作品を頂くことも多く、我が家には作家ものの陶器が結構沢山あります。また普段から集まる仲間には、このブログにも時々登場する佐藤三津江さんはじめ、陶芸をやっている人もけっこう居て、陶芸はいつも私の周りにあるものなのです。
河村喜史さんは代々続く陶芸家の家系に生まれ、祖父喜太郎さんは当時「陶工」という言葉しかなかった時代に、陶芸を芸術として認知させた一人だったそうです。「陶芸家」という呼び方もここから始まったそうで、その意思を受け継ぎ、喜史さんの父又二郎さんも色々な芸術家と交流し、この北鎌倉の地でサロンを展開したそうです。喜史さんも音楽に大変造詣が深く、現代音楽の作曲家とも交流を持っているので、色々と話を聞くだけでも面白いのです。今回は又二郎さんの奥様もサロンに来られて、お会いすることが出来ました。立派な作品集を頂いてしまいました。
更に今回は、ドキュメンタリー映画を作っている川瀬美香さんにもお越し頂いて、話が湧きました。もっとゆっくり時間があったら良かったのですが、まあこれも次回のお楽しみですね。

映画監督の川瀬美香さんによる撮影
画家のゼノビッチ美奈子さん、ブルースマンのホセ有海さん、古澤ブラザース、琵琶制作修行中のIさんらとの今年のお花見
琵琶などやっておりますと、音楽・美術・演劇など、色んな分野の芸術家と自然と知り合います。そんな芸術家たちと話をするのは、とても楽しく面白いのです。芸術家だけでなく、ものつくりをしている人は職人さんでも、農家の親父さんでも皆さん話が面白いですね。私はそんな人たちと常に接しているのがとにかく好きなんです。
私が主催する琵琶樂人倶楽部や日本橋富沢町樂琵会も音楽家だけでなく、音楽に関心のある方が気軽に集まれる所として発足しましたので、毎月色々な人が集ってくれて実に面白いのです。
こうして機会を頂くのは本当に嬉しいです。これからも良い仕事をどんどんとやって行きたいですね。
さて明日からは神戸の芸術文化センターホールで「方丈記」公演の為に行ってきます。その後京都桃山のラ・ネージュというサロンで、朗読の馬場精子さんとの企画、そのまたすぐ後には金沢から少し行った所にある白山の望岳苑にてディナーコンサートと続いています。もう一頑張り!
多くの人に琵琶の音と私の音楽を聴いてもらいたい。地味なものですが、是非是非聞いていただきたいのです。