Reflections~照らし合う季節

秋になると何かと忙しくなります。まあ私は年がら年中、演奏会やらプロジェクトやら常にいくつもの案件が同時進行しているので、いつも通りと言いながらも、この時期は更に毎日頭の切り替えが大事になってきます。ありがたい事ですね。

ジャケットトップ

そんな毎日を駆け抜けていますが、12月に笛の大浦典子さんとREFLECTIONS(樂琵琶・横笛)のコンビでCDを出します。タイトルは「The Ancient Road」。コンビ名のReflectionは反射という意味があるのですが、一方向からだけの光ではなく、お互いがお互いを照らし合う。こんな意味合いが気に入って大浦さんの提案でコンビの名前にしました。ジャケットはこんな感じになります(上画像)。これも来年頭にはネット配信されますが、一応まだCDとして少し個体を作る予定です。ただパッケージは今迄のようなものではなく、気軽な紙ジャケットにするつもりです。バックの画面は毎回私のCDに作品を提供してくれている澤田惠子先生の作品です。これだけはもう定番ですね。
CDを作るとなると、曲は勿論ですが、資金、録音場所、デザイン、エンジニアとの打ち合わせと多くの事が上手く回らないと実現しないので、色んな人と関わりを持ちながら製作が進行します。そんな日々を生きていると、本当に多くの人の支えを感じますね。年が行けば行くほどに沢山の支えを感じ、精神的にも大いに助けになります。

Cernuschi_Museum笛の大浦さんは私が琵琶を始めた時からの相方なので、もう彼女の笛なしには私の音楽は成立しないという程で、支えというより今生での音楽的なパートナーなのですが、その他に多くの仲間や友人の支えがあって初めて、私は私で居ることが出来ると感じる事が多くなりました。多くの人に囲まれていてこそ活動は展開して行くのです。
音楽は安定した仕事ではないので、仕事の交渉や、経済面、人付き合いなど全てを一人でこなして行かなければなりません。アマチュアは好きな事だけやっていれば良いですが、プロというのはお金を得るという所までやらなければ成り立たない。ストレスも多いし、スムーズに行かない事も多々あります。まあだからこそ高いレベルに達するとも言えますが、そういう時に、色々な事を語り合ったり、眼差しを向けてくれる友人知人達の存在は、本当にありがたい。幸せを感じますね。

若き日の私は、多くの面でそんな友人知人仲間とのバランスのとれた良い距離を取ることが出来ませんでした。エネルギーを吐き出すだけで、相手を振り回すような事ばかり。自分の思いつくものを何でもかんでもぶつけ、ただがむしゃらに走る事しか知らなかった。そんなことを繰り返し、失敗を重ねたおかげでしょうか、今ではそれぞれの人とのリンクする所を大事に育てて行こうとするようになりました。
とにかく私は何事に於いても人より時間がかかるのです。だからこつこつと時間をかけて勉強し、経験して行くしかないのです。曲でも何度か舞台で失敗をして初めてまともに仕上がって行く。不器用この上ないですが、何度も失敗を重ねながら音楽を続ける私を、さりげなく静かに見てくれている人、私が気が付かないような所を指摘して手伝ってくれる人、芸術的な刺激をくれる人等々様々な人が私にとって、それぞれに大切な相棒のように思えます。

支えられていると思うからこそ、私も何かしらの支えになろうと思う。実際役に立つかどうかは別として、お互いを照らし合う、そんな気持ちで居ようと思います。

古民家2014

そのREFLECTIONSのCD発売前のプレコンサートが18日北鎌倉の古民家ミュージアムであります。今回ニューアルバムに収録する曲を中心に演奏して行きます。乞うご期待!!是非是非お越しくださいませ。

日時 10月18日(土) 会場18時00分 開演18時30分
料金 2500円
場所 北鎌倉古民家ミュージアム(円覚寺側を鎌倉方面に徒歩2分)
出演 塩高和之(樂琵琶) 大浦典子(横笛)

秋の風に多くの想いが募り、多くの支えを感じました。

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