随分と涼しくなって活動しやすくなりましたね。
私は相変わらず色々な所に首突っ込んでいるせいか、様々な事が常に同時進行し、色々な人に会っては管を巻く毎日です。新しく出逢う人や旧友、相棒、知人、友人、先輩、後輩・・まあとにかく色々な人に取り囲まれ嬉しい限りですが、古くからの付き合いの友人で、最近久しぶりにライブ活動を再開した人からこんな面白いものを送ってもらいました。

この絵はパント末吉さんという方が書いてくれた私の姿です。パントさんはイラストレーター&デザイナーでもあり、サックスマンでもあり、コントマイムの演者でもあるという、非常にユニークな活動を以前から展開していて、私も何度か一緒にやった事のある面白い方なんです。ライブは久しぶりとの事でしたが、いい感じで盛り上がっていて、話を聞いているとこちらも元気になってきます。この絵は妙に生々しくて、自分で見ていてもはずかしいやら、おかしいやら・・・・。
色々な人に会い、その人なりの生き方に接してみると多くの学びがあるものですね。様々な視点を感じ、意見を聞く事は人生の栄養です。何事もそうですが、自分の生き方も、「こうでなくてはならない」と思った瞬間から行き詰まって行きます。勿論ヴィジョンはしっかり持っ手いないといけませんが、常にフレキシブルな姿勢を持っていないと、ポキっと折れてしまいます。芯がありながらもしなやかさを持っていれば、時に揺れたとしても倒れない。正にプレロマスです。

やはり自分の生き方はしっかりと持ちながらも、自分とは違う考え方ややり方を受け入れる余裕がある位が良いですね。自分のやりたい事を成就するためには、そのやり方も時に応じて変化させてゆく方が長続きするのだと、年を追うごとに実感します。
私自身のことを思うと、20歳頃からはじめた音楽活動がある一定のスタンスで変化して行くのを感じています。今私はその周期の境目に居る感じなんですが、周期が来るたびに活動のやり方が自分でも気が付かない内に変わって行きます。音楽の方は徐々に自分らしくなっていくので、その点は充実感があり、迷いも無くなり、純化して行くのを感じていますが、活動の方は色々な御縁の賜物で成り立って行くものなので、世の中の動きと共に、自分のやり方というよりは時代に即した形に自然となって行くようです。ライブ中心にやっていた頃、新作を書いて自主公演をやっていた頃、色々な仕事を依頼されて飛び回っていた頃等々、何かに導かれるように変化して行きました。
これまで思うようにやって来れたのは、運が良い方なのかもしれませんが、これからの舵取りが私の器であり、手腕の発揮所という訳です。そんな変わり目の時期には仲間たちの存在が嬉しいです。離れているからこそ見える所を指摘してくれたり、暖かいエールを頂いたり・・。今月は私のアドヴァイザーだったH氏が亡くなって丸一年。こういう節目に当たって自分でやっていけということでしょうね。ここ数年は先輩達を何人も虹の彼方へと見送りまし
た。改めて考えてみると、私はこういう人達に囲まれていた事で生かされていたのだな、としみじみと思います。あらためて先輩達の言葉が色々と想い出されます。また色々な人に会うと自分の視野も開けて来るので、私自身が進むべき道筋が、先輩や仲間や知人達によって照らし出されているようです。

音楽は一人では響かない、聞いてくれる人、一緒に演奏してくれる多くの人が居るからこそ音楽が生まれ、響き渡るというもの。永田錦心も一人ではなく、同時代に多くの共感者が居たからこそ、あれだけの事が出来たのであり、あの時代に生きる人々と共に彼の音楽が在ったという事が一番の魅力だったのです。それは宮城道雄もドビュッシーもシェーンベルクも皆同じです。時代の中で生まれ、生きる人々に共感と感動を持って受け入れられてこその音楽です。私には仲間達が居て、音楽を届けるべき所が有る。そう思うと意欲も発想も浮かんできます。
この所じっくり聞いてもらえる演奏会はあまりやっていなかったので、これからは小さな場所で、ゆったりと聞いてもらえる会を増やして行こうと思います。こちらからどんどんと場を作り、聞いてもらうようにすることが、今後の課題のような気がしているのです。

今年の暮れには7枚目となるCDも出せそうです。今回も樂琵琶と笛のデュオReflectionsのアルバムになります。薩摩琵琶のCDはこの次に計画しています。私がこれまで発表してきた作品も、iTunes Music StoreやAmazonなどでネット配信が先月末より始まりました。もう少しで出揃うと思います。
レパートリーも薩摩琵琶、樂琵琶共にだいぶ充実してきましたし、これまで以上にヴァリエーションを持って色々な形のコンサートをお届けできると思います。乞うご期待!!
パント末吉さんのライブ情報です。是非!!

問い合わせ: panto_s@ybb.ne.jp パント末吉