昨日は、川越の三番町ギャラリーにて演奏してきました。オーナーさん以下皆さんが笑顔いっぱいで、とても良い雰囲気で演奏できました。
今回は乾漆の作家 永井里依さんの作品個展で、作品と琵琶との相性もちょうど良く、良い時間を頂きました。
これが永井さんの作品。いわゆる木地に塗る漆ではなく、麻布を型に沿って固めて作るやり方で、古い時代の仏像などと同じ方法ですので、作品の形が大変変化に富んでいて面白い。ちょっと可愛い感じで、センスの良さを感じます。特に写真中央の空豆のような形をした重箱はとても存在感があって、しかも変な主張をしない。これ気にいってしまいました。他にも酒器などとても洒落ていて、高級感もあって、余裕があったら欲しい物がいっぱいでした。
どの作品にも、ちゃんと作家の持っている世界が見えて、よどみのない良い仕事でした。16日までやっているので、ぜひ行ってみてください。
川越東口 三番町ギャラリー 049-226-7735 です。
三番町ギャラリーには10年ぶりに伺いましたが、ギャラリーのオーナーさんも、10年前に会った方も皆さんお変わりなく、笑顔がいっぱいでとても楽しい会でした。やっぱり笑顔にあふれている人の所には、笑顔の人が集まるんですね。そういう人が集まる場は、大変気持ちが良い!私も笑顔でいよう。黙っていると怖そうな顔してますので・・・。
今回の作家さんも謙虚でさわやかな感じの方でした。
音楽をやっていると、自己顕示欲の塊のような人にしょっちゅう出くわします。確かに舞台に立つことは、自己顕示欲がなければ出来ないことですが、どうも周りとバランスが取れず、音楽をやりたいのか、有名になりたいのか判らない感じで、突っ走ってしまう方がこの所目立つように思います。それも年齢は関係ないですね。
何かをする時、その根本に対し余計な欲が付いている人は、どうしても余計なものを巻き込んで、本質が深まらない。いつも有名人の周りでコバンザメの如くうろついている人や、年配の方でも腕はそっちのけで、この道何十年というつまらないプライドで自分を大先生と勘違いしているような人があまりに多い。
時代はどんどん進み、新しい価値観も技術も次々に生まれて行きます。古い価値観で周りや若手を見ようとしたり、古い価値観を若い世代に押しつけ、優等生を周りに侍らせ徒党を組んでいるようでは、器が知れるというもの。キャリアを積めば積むほどに新しい動き、新しい感性に注目して、自分を鍛錬しなければならないのです。
徹底的に自己の中を見つめて行くミクロの部分と、自分と違う感性・世代と広く交わり、柔軟に対応し吸収昇華して行く、マクロの部分。この二つがバランスよく保つことが出来る人間だけが、プロとしてその道で生きてゆけると思うのです。私自身にも自戒を込めて・・。
昨日は、気持ちの良いひとときを頂きました。