昨日、尺八の中村仁樹君のミニリサイタルでもある、スタンウェイホールのライブが終わりました。
左からピアノの菊池智恵子さん、中村君、私
前回は昨年末に、やはりピアノサロンとして有名なタカギクラヴィアでやったのですが、今回もさすがスタンウェイの名を冠に付けているだけあってピアノが素晴らしい音で鳴っていました。
このトリオはマイクやPAを使わないのですが、ピアノの菊池さんはなかなかのテクニシャンなので、こちらも音量で負けてる分、気合いで弾かないとアンサンブルになりません。今回も気を引き締めて演奏させてもらいました。それにしてもここのピアノは凄い迫力のある音でした。
昨日はプログラムも良く練れていて、中村君も気合いのこもった演奏でしたので、とてもよい流れになり、お客様の反応も上々でした。
前回もやったドビュッシーのチェロソナタ、そしてショパンのノクターンなど、中村君の抜群のテクニックが炸裂していました。まだまだ勉強すべき所はいっぱいあると思いますが、今尺八の世界で技術力に於いてはトップ3に入ると思います。是非これからも道を極めて欲しいですね。
演奏活動をしてゆくと、日々色々な事に突き当たります。音楽や芸術の事はもちろん、毎日の生活や経済的な事、家族や将来の事等々、不安になったり、勢いが出てきたり、常に周辺事情に振り回されてなかなか音楽だけに浸っている事が難しいのが現実ですが、そういったところを乗り越えていった者だけが、舞台に立てる、と以前先輩に言われました。
今自分がこの年になってなんとか舞台人の端くれとして生きてゆけるというのは本当にありがたい事だと思っています。そして中村君、菊池さんにもこれから音楽家として末永く活躍していただきたい、ただただそう思うばかりです。
二人は私の息子娘みたいな年齢なので、昨日は何だか彼らのお父さんのような気分になってしまいました。
お父さんもがんばらないと威厳が保てません?
来週は大阪に行きます。