潮先郁男 芸暦60周年記念ライブatピットイン

私は琵琶を弾く前はジャズギターを弾いていました。まだ高校生の頃習い始めたので、すでに遠い遠い昔のお話ですが・・・。

最初に習ったのは、故沢田俊吾先生。沢田先生にはジャズ界の雰囲気のようなものを教わりました。多感な少年には刺激的なものばかりでしたね。楽しい日々でした。その後、潮先郁男先生について、リズムや和音など実践的且つ理論的な指導を徹底的に受けました。私は一応潮先スクールを卒業させていただきましたが、なにせ今の姿は琵琶法師ですので、一番の天邪鬼であり反乱分子です。今こうして作曲や演奏活動ができるのも全ては潮先先生からの教えがあったからこそ。正に私の原点です。

潮先先生は、故平岡精二クインテットから活動をはじめ、今やジャズギター界の大御所として現役活動をされています。その潮先先生が芸暦60周年ということで新宿ピットインで4月17日ライブをやります。
こちらが潮先先生

こんな私にも、今まで何人かの大切な師匠との出会いがありました。作曲の石井紘美先生、琵琶の高田栄水先生、田中之雄先生、皆大切なお師匠様であり、何時までも私の中で輝きを失う事の無い大きな大きな存在ですが、中でも潮先先生は一番の反乱分子の私にいつでも遠くから眼差しを注いでくれていて、私がCDを出すたびに電話をくれてエールを贈ってくれるのです。
武道の世界では「三年学ぶより、三年師を探せ」などと言いますが、人生の中でこういう師匠と知り合えたというのは本当に大きな出来事であり、また自分が死ぬまで師匠として尊敬したいと心から思っています。

潮先先生はいわば梅花のような人。結してフロントに立って華やかに咲き誇る人ではありません。何時も脇にいて、確実にサポートをして、音楽に命を与える人なのです。桜のように華やかな人ももちろん素敵ですが、寒い時期に花を咲かせて、凍えて縮こまっている人を癒し優しく迎えてくれる梅花が私は好きです。
ただ地味という事ではなく、そこに大きな器があってこそ、人を受け入れる事ができるというもの。ひっそりとした姿の中に、深い想いがなくては梅花は咲かせることが出来ないのだと思います。
何時まで経っても梅花のようには成れそうに無い自分は、やっぱりただの反乱分子なのかもしれません・・・・。

潮先先生にはこれまでリーダーアルバムというのがないのですが、代表作はやはりこの「SIDE by SIDE」シリーズです。
ジャズが日本に根付いて半世紀ちょっと。ようやく日本にも日本のジャズが出来つつあります。その原動力となり、中村八大、松本英彦、八城一夫、藤家虹二、世良譲、増田一郎等々そうそうたる大御所達をサポートし、絶大なる信頼を得てきた潮先先生の演奏を是非聴いてみてください。

詳しくはピットインにお問い合わせを。

新宿ピットイン  http://www.pit-inn.com/index.html

© 2025 Shiotaka Kazuyuki Official site – Office Orientaleyes – All Rights Reserved.