先日の琵琶樂人倶楽部では久しぶりに弾き語りをやってみました。石田克佳さんとの琵琶トークも面白かったです。しかし私は歌う人ではないですね。素晴らしい歌を聴くのは大好きですが、歌う度にどうしても違和感があるのです。多少上手になったとしても、歌は歌い手にお任せする方が良いようです。私は琵琶の演奏家として、これからも器楽曲をどんどんと創って演奏して行きます。それが私の道です。
今月は大きな演奏会が二つ、来月も二つ入っています。先ずは何と言ってもこちら


メゾソプラノの保多由子先生のリサイタルが、12日銀座の王子ホールであります。今回は演目の中に私の作品が2曲も入っているのです。一つは森田亨先生が作詞して私が作曲した「平経正」。これを私の伴奏で保多先生が歌います。メゾソプラノのリサイタルで琵琶語りを取り上げるというのもかなりの挑戦ですね。保多先生は歌詞の中の「戦なき世に生まれなば」という部分にとても共感されて、今こそ歌うべき曲だと言って取り上げてくれました。そしてもう一曲は一昨年の初演より何度となく再演をしている「Voices~小島力の詩 草茫々による」です。今回はメゾソプラノと私の琵琶、そしてヴァイオリンの田澤明子先生に入ってもらっての演奏です。私の曲はかなり自由度が高く、演奏者がその時々で自由にアンサンブル出来るように書いていますので、優れた演奏家がやると、私の発想以上のものが現れるのです。保多・田澤・私のアンサンブルは、それがすこぶる良好な方向に向いていて、再演時もとても良い感じでした。リハーサルを重ねて行くとどんどんとアンサンブルが深まって行くようでとても刺激的なんです。


ほぼ満席とのことですが、まだ若干残っているかもしれませんので、是非興味のある方はお問い合わせてみてください。問い合わせ ネイチャー&カルチャ― kiyo-sun@nifty.com
そしてもう一つは、ここ6,7年お世話になっている文藝サークルカトレアの会のさよなら公演が横浜のお寺であります。カトレアの会は今回が主催公演の最後という事で、源氏物語をテーマに演奏して欲しいという依頼でしたので、平安時代にちなんだ曲をいくつかと、源氏物語の「胡蝶」「蛍」を基に私が書いた「春の宴」という作品を笛・筝・琵琶唄で演奏します。

5月26日(日)
場所:貞昌院(横浜ブルーライン上永谷駅徒歩10分)
時間:13時30分開演 午前中はカトレアの会の会員の朗読会をやってます)
出演:塩高和之(樂琵琶) 大浦紀子(篠笛・龍笛) 藤田祥子(筝)
問い合わせ:カトレアの会 hiroyukji@gmail.com
こちらはまだお席が少しあるようですので、是非問い合わせてみてください。

ジョージア(当時はまだグルジア)ルスタベリ大劇場公演にて
舞台に立つというのは本当に嬉しい事です。そしてそのいずれの舞台でも私が作曲した作品でこれ迄やって来れたという事に感謝しかありません。ジャンルは違いますが、先日、同じように自分たちのやりたい音楽を信じて20年程頑張って来たグループのライブを観て来ました。本当に素晴らしいライブで、久しぶりに血沸き肉踊りました。そこにはしっかりと音楽が在りました。
これまで1stアルバムからずっと自分で曲を創り演奏するという、私が考える音楽家本来の形をやって来れた事に感謝と共に、ちょっと誇らしいものも感じています。自分がやりたい事を、やりたいようにやってきて本当に良かった。勿論一流アーティストには到底及ばないだろう事は重々解っていますが、私が聞いて来たマイルスやコルトレーン、パット・マルティーノ、ラルフタウナー、レッド・ツェッペリン、キング・クリムゾンetc.と同じように、自分の信じるものをこうしてやって来れたのが嬉しいのです。
これからもやりたいようにやりますよ。乞うご期待!。