外では桜の花も咲き始め、正に春の風情というところですが、コロナウイルスの影響は世界に広がって、今や歴史が変わろうかというところまで来ていますね。東京に居ると、正直な所あまり非常事態という感じがしないのですが、そこが怖い所ですね。こういう事態になってみると、あらためて平穏の大切さを感じずにはいられません。

昨年の地元善福寺川緑地の桜
そして3月は私にとっては花粉症との闘いの季節でもあります。年によってはほとんど症状が出ないこともあるのですが、震災のあった9年前から、花粉症というよりも、この時期に急に体全体の調子が狂い、一日二日横になっているのが毎年の常となっています。ごろごろしていると自然と収まるのですが、少しめまいがしたりして全体にパワーダウンしてしまいます。
まあ考えようによっては、この時期はゆっくり家に居て、作曲や譜面の見直しをしたりする時間が出来るので、結果的にはこういう時期を強制的に与えられたというのは有り難く、これも「はからい」だと思って毎年を過ごしています。

琵琶樂人倶楽部にて photo 新藤義久
今月はバラードを作ってみました。音に出してみないと何とも判らないのですが、フルートと琵琶の組み合わせで、ちょっと今迄とは違うアプローチの作品にしてみようと思いまして、譜面を起こしてみた次第です。合わせてみて全然だめだな、となる可能性もあるのですが、ちょっと頑張ってみます。
私は今迄「これは琵琶ではありえないだろう」「琵琶ってこんなに表現できるんだ」というものを創って来たつもりです。特に樂琵琶ではその自負を持っていますし、薩摩琵琶に於いても、次代を切り開く作品群を創ってきたという想いもあります。
勿論そういう活動が出来たのも、良き相棒に恵まれたからです。笛の大浦典子さんがその筆頭であり、彼女が居たからこそ、これだけの作品を創って来れたと言っても過言ではないのですが、彼女以外にも多くの仲間のお陰で出来上がった作品群だと思っています。この共同作業をずっとやって来れたことが本当に嬉しいですね。今また一緒になってやってくれる人が出来つつありますので、これからもどんどんと創って行こうと思います。例え評価を得られなくとも、予定調和な演奏をして、手慣れた技をお見事に披露するような姿勢になったら、私はもう舞台には立つことが出来なくなるでしょう。

次は和風に寄りかからない和な作品を考えているのですが、どうなることやら・・「春の海」みたいな曲が出来上がるといいな~。まあ亀の如き歩みなんですが、マイペースでやって行きます。


今月末はフラメンコギターの日野道夫さん、尺八の藤田晄聖君とのライブをやります。ひょんなことから集まった3人ですが、妙に気が合ってしまいまして、リハの後は毎回「お清め」と称し、飲み会に突入しています。そして4月には、このところお付き合い頂いているフルートの神谷和泉さんとのデュオで、毎年恒例の三番町ヒロサロンにて気軽なサロンコンサートをやります。このコンビらしい曲も出来てきているので、今後が楽しみです。
この時期に小さな箱でライブを開くには色んなご意見がありますが、私は現状を自分なりに判断して、現時点では演奏会はやることにしています。また事態が動くようなら考えようと思っています。