楽しむということ

ちょっと連日演奏会が続いていましたが、地元阿佐ヶ谷区民センターでの「ちょっと変わったクリスマスコンサート」、「蕎麦道心 年末恒例琵琶の会」そして門天ホールでの神田音楽学校の発表会が終わりました。

阿佐ヶ谷区民センターでの演奏12月9日
阿佐ヶ谷区民センターでは90名ほどのキャパに200名近い応募を頂き嬉しかったですね。抽選に漏れてしまった方には申し訳なかったですが、地元では琵琶樂人倶楽部以外にはなかなか機会も無かったので、とても良い機会でした。また今回は阿佐ヶ谷周辺の区の掲示板にチラシを貼っていただいたので、地元の方々からよく声をかけられました。こういう地元に根ざした活動も大切ですね。

神田音楽学校 https://www.kanda-ongaku.com/

私は個人ではいわゆるお教室をやっていないのですが、唯一一人だけ、この神田音楽学校で生徒を教えています。とはいっても私が教えている方は、多方面で活躍しているプロのベテラン声楽家の方ですので、私が勉強に行っているようなもの・・・。
その神田音楽学校の発表会は毎年年末恒例なのですが、毎年発表会よりもその後の講師達のセッションが大盛り上がりで、今年はまたいつになく楽しい時間を過ごさせていただきました。今年はジャズ科の先生も来てくれたので、発表会後のセッションがとにかく楽しかった!!!。各科の先生は第一線で活躍している百戦錬磨の凄腕の方ばかりで、クラシックからジャズポップスまで、なんでも来いという頼もしい方々。ジャンルなど全く関係なく、どんどん越境してビートルズだろうが、昭和歌謡だろうが次から次へと途切れなく繰り出される様子は、もう圧巻です!!。
神田音楽学校は、校長の菅原縁先生以下とにかく講師の先生方が本当に素晴らしい。この講師陣が学校の何よりも魅力であり、財産ですね。私のような不器用な人間にはこの自由さが嬉しい。こういうところにいるだけで心踊ります。今年は私も多少の酔いも相まって、ジャズギターの土屋秀樹先生のギターを借りて、下手なFブルースを弾いてしまいました。申し訳ありません・・・・。

「良寛」公演より
私の周りの音楽家芸術家は皆、嬉しいことにジャンルなど軽々と越えてコミュニケーションできる人達ばかりです。まあ私がこの通りですので、何とか流なんて看板あげている人は私の周りには来ませんね。柔軟で面白くて、創造性に溢れた方がいつも集ってきます。
邦楽系だけでも、能の津村禮次郎先生、日舞の花柳面先生、尺八の吉岡龍見先生、琵琶の田原順子先生など自由な活動を展開して来て、本物のキャリアを積んだリビングレジェンドといえるような素晴らしい先輩たち。こういう人たちに囲まれていることが、何よりの幸せなのです。
私の視野と感性が保たれているのは、こうした方々のお陰です。素晴らしい縁に囲まれて感謝しかないですね。

京都ラ・ネージュにて

音楽の現場は、皆が集い、歌い、祈り、飲み、食べ、楽しんで過ごす場所。それが原点でしょう。そこいくと私の音楽はエンタテイメントからはかなり離れたところにあるのだな、といつも思います。しかしながらこれが私の音楽、私の世界なのです。理屈も色々とありますが、そんなことより、私は私の世界を淡々とやっていこうと思います。ただ音楽の原点である、心躍る本来の意味でのエンタテイメントは忘れたくないですね。

今年も残り少なくなってまいりましたが、水曜日には琵琶樂人倶楽部、そして来週の日本橋富沢町樂琵会では津村禮次郎先生を迎えて、一年の締めくくりをさせていただきます。これからもよいご縁を頂くよう、心して精進して参ります。

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