KAGOSHIMA CALLING

先日鹿児島ツアーをやってきました。

今回は着いた時から帰る時まで、ずっと雨。すごい湿気でしたが、かえって温泉が気持ちよかったです。
あまり自分では写真を撮らなかったので、送られてきたら改めてUPしますが、今回は石田一志先生も駆けつけてくれて、素晴らしい時間を頂きました。
今回のツアーは、私が以前教えていた生徒 肥後和明君が鹿児島在住ということで、そこから話が繋がりました。肥後君の同級生で、地元にてサウンドエンジニア&ラジオパーソナリティーをやっている山之内隆弘さんという方がいて、そこからの御紹介&ブッキングでやらせていただいた次第です。縁は異なものですね。音楽は勿論のこと、石田先生や肥後君と温泉に浸かり、地元の音楽家達ともゆっくりじっくり話をすることが出来、大変有意義なツアーとなりました。

寺原さん
初日はホールでの公演だったのですが、次ぎの日の山田村文化センター芋蔓座でのライブが面白かった!!。元々農協があった建物を改造したスペースで、現在は、寺原仁太さんという方が管理し、ここを拠点に活動していて、地元の文化を発信し、アーティストが集う場所となっています。寺原さんは奄美とも縁が深いそうで、奄美のお話も色々と聞かせていただきました。ライブには彼を慕う個性的なミュージシャンが集ってくれて、久しぶりに体中でライブを楽しませていただきました。

先ずは、仁太さんの口上とゴッタン弾き語りに、ライブをブッキングしてくれた山之内さんの太鼓が加わった「南部式」の演奏を皮切りに、尺八独奏のTOMOさん、肥後君のアフリカ音楽と続きました。皆さんかなりレベルが高く、独自の世界をしっかりと持っていて感激しきり!!。私はトリだったのですが、最後の曲では肥後君とTOMOさんに入ってもらって「塔里木旋回舞曲」を賑々しく演奏することが出来、本当に楽しんで音楽をやらせてもらいました。気持ちよかった~~~!!



普段はどうしてもかしこまった演奏が多いので、こうして純粋に音楽をやる方々と盛り上がるのは、本当に刺激になります。このライブから得たものは大きいですね。

今回は、ちょっと空き時間もありましたので、市内を観光。世界一郷水車という大きな水車を見て、藺牟田池~熊襲洞穴を回ってきました。

熊襲洞穴内部 右は写真を撮る石田先生


現在、洞穴内には現代アート作品が描かれていますが、この原色の色彩感が、かえって熊襲の実在した時代のエネルギーを思わせます。ここに
「物で栄えて、心で滅ぶ」という言葉が書かれていました。これはこの洞穴を管理している方が熊襲の紹介を書いたものでしたが、その内容は現代人に是非読んでいただきたい様な大変気骨ある文章でした。一緒に行った石田先生も感心していました。

東京に居ると「しのぎを削る」という状態になりやすい。純粋に音楽に向き合っているつもりでも、あまりにその周りにまとわり付くものが多く、知らないうちに自分の中で意味の無いプライドなどが出てきて、音楽以外のところで戦ってしまうのです。まあそれら波騒をクリアしてこそプロというものですが、今回知り合ったミュージシャンの方々は皆、純粋に音楽に向き合っていました。レベルも高く夫々に独自の世界観があり、音楽と人生が一致していたのが印象深かったです。

若き日

「物で栄えて、心で滅ぶ」という言葉を前にして、いつもの自分の音楽との関わりが照らされるような気がしました。自分は音楽に純粋に向き合っているだろうか?。自分がやるべきものを素直
にやるだけでいいのに、余計なものを抱え込んで、
忙しく活動して回っている自分に酔ってはいないか?。音楽以外の面で納得したような気持ちになっていないだろうか?。本来栄えるべきは心であって、それ以外の周りの物やお金や名誉・肩書きではないはず。俗にまみれ、本来の音楽を愛する心を失ってはいないだろうか。愛を語り届ける気持ちを見失ってはいないだろうか・・・・・。

さて今週末は、朗読の馬場精子さんと二人で土曜日に大阪ブリコラージュ、日曜日は京都のラ・ネージュでのサロンコンサートです。
ブリコラージュはもう10年以上前に演奏したサロンで、とても想い出深い場所。実に楽しみです。分解型の新相棒のお披露目もしてきます。そして昨年に続き演奏するラネージュさんも、明るい日差しを感じる素敵な空間です。関西方面の方、是非お越し下さいませ。詳細はHPをご覧ください。
塩高和之オフィシャルサイト http://biwa-shiotaka.com/

今回は純粋に音楽に立ち向かう若者を見ながら、大いに考え、そして刺激をもらった旅となりました。

 

© 2025 Shiotaka Kazuyuki Official site – Office Orientaleyes – All Rights Reserved.