ポートオブスペインを出て、カリブ海で丸2日船に揺られ、キュラソーという世界遺産にも登録された島に上陸しました。場所としてはベネズエラの沖なのですが、オランダ領になっています。

ここは貿易上、重要な位置にあるらしく、スペインに侵略され、原住民は断絶し、その後オランダに占領され、奴隷制が敷かれたりして、歴史に翻弄された島です。
キュラソーの街並み
ご覧の通り、街の建物はパステルカラーになっていて、絵になる島でしたが、古い城壁(右写真)なども残され、歴史に翻弄された島の姿が感じられました。
しかしちょっと綺麗過ぎて、短時間では見所は感じなかったですね。もっと時間があれば魅力的な所がいっぱいあったと思うのですが・・・。この前のポートオブスペインなんかは正直街は汚いし、山の方は危ない感じがしたのですが、そこには人間の生きている空間が良くも悪くも感じられました。キュラソーは今観光で成り立っていると思うのですが、ちょっと整い過ぎでしたね。
それでも市民の生活はしっかりあって、八百屋さん魚屋さんがドカ盛で商品を並べてました。
魚屋さんなんか、ハエが山のようにたかっていても全然気にならないらしく、ちょっと日本人にはキビシイ感じでしたね。
上の写真の城壁の中がちょっとしたショッピングモールがあって、ブランドショップなどが並んでいるんですが、そこにSUSHI SHOPがありました。看板を眺めていたら一人の日本人女性に話しかけられました。何でもこの地に住んでここで働いているとの事。詳しい事情は聞きませんでしたが、色んな人生があるものだな~~と常夏の島で感無量。
夜は、同船したマジシャン石井裕さんのテーブルマジックをマリナーズ倶楽部というバーで堪能。いやはやプロのテクニックというものは凄いものです。何故カードの絵が一瞬にして目の前で変わるんでしょう???。何度見ても魔法のような超能力のような技でした。同席した皆さんも大盛り上がり!!こういうエンタテイメントは楽しいですね。

朝は人が滅多に来ない後方デッキに陣取り、カリブ海を渡る風に身を任せ、のんびりと読書三昧。考えてみれば、こうして色んな仕事やら雑用を忘れ、本当の意味でゆったりと過ごせる時間をいつ味わっただろう??。東京に居ると、毎朝PCに向かい、メールや電話に追われ、ろくに譜面に向かう時間すら無く、常に何かに追われ、何件もの仕事を同時進行で抱えているのが現実。しかし船の上は電話もネットも通じないので、何をあがいても無駄。すっぱり諦めがつき、かえって色んなものから解放されてゆっくり出来るのです。今回は古代史関係の本と、井上靖の「敦煌」を再読。良い時間を頂きました。こういう時間も人生には大切ですね。
キュラソーでは演奏が無かったので、たっぷり遊んでしまいました。まあこれも役得役得。