世はクリスマス一色ですね。今年は明日25日に演奏会を控えているので、時間を取ってゆっくりのんびりは出来ませんが、一年の締めくくりの時期ですし、色んな人と会い杯を交わす時期でもありますので、この一年を振り返り、来年の方向性を静かに考えて過ごしています。
先ずは25日の演奏会のお知らせを!

ペルシャ辺りからがじまった弦楽器にバルバッドというものがあるそうで、それが今日の琵琶の起源という説をよく耳にします。そのバルバッドがアラブではウードになり、西に行けばリュート、ギターになり、東に行けばシタールや琵琶になったそうです。その歴史は正にシルクロードを経て各地に伝わったということを考えると、各地の楽器にも文化にも親戚のよしみを感じます。
以前も書きましたが、バグダッドが栄えていた頃、シリアブという人物が当時最先端の文化音楽をイベリア半島に伝えたことで、現在のフラメンコの基礎が出来上がっていったようです。そんな事を思うと、シルクロードがイベリア半島まで延長していたかの様な想いにもかられますね。
という訳で、12月25日 夜7時開演です。
場所は参宮橋の小さな音楽サロン
リブロホール http://libromusic.co.jp/librohall/hall.html
出演は,ウード:常味裕司、 フラメンコギター:日野道生、 樂琵琶・薩摩琵琶:塩高和之です。各人のソロ、デュオ、最後はトリオによる合奏等々バリエーション豊かに演奏します。是非お越しくださいませ。

年末に、一年間良い仕事をさせてもらった事を感謝できるというのは嬉しい事です。毎年毎年内容も良くなってきて、紆余曲折しながらも活動が充実してきているという実感もあります。こうした実感の根底に感じるのは、仲間達の存在ですね。先輩後輩、師匠、友人知人・・。本当に素敵な方々に恵まれているという想いが年を追うごとに増しています。勿論折り合いの上手く行かない人もいますが、そういう人こそ、何かを教えてくれるものです。また一緒に仕事をしたり、常にいろんな話をしたりするごく身近な相棒には本当にお世話になっていると思っています。数多くの出逢いは勿論ですが、身近な仲間や相棒と常にいろんな意見を交わしていることが、私にとって大きな糧ですね。
私の中の思考や哲学が毎年少しづつでも深化しているとしたら、それは仲間のお蔭です。琵琶は基本が独奏なので、自由に何でもできる反面、とかく小さな世界に籠りがち。自分の中の価値観でしかものを見なくなったらろくなものは出来ません。自分の知らないことや、一見「たいしたことないな」なんて思うことにこそ、別の価値があり、豊かな世界があるものです。自分の経験からしかものを見ず、興味のある分野にしか価値を見いだせなくなったら音楽家としてはお終いです。
だからこうして様々な分野で仕事をして行けることは本当に幸せですね。

来年からは、戯曲「良寛」や平成絵巻「方丈記」がシリーズ化して行く感じですし、明日演奏会の「弦流」もこれから続いて行きそうなトリオです。来年2月には恒例のREFLECTIONS演奏会がまた近江楽堂で控えていますので、また来年が楽しみになってきました!!。