先日、新潟六日町のお寺 雲洞庵にて演奏してきました。
雨にもかかわらず大勢の方にお越しいただき、とてもいい雰囲気で演奏出来ました。このお寺はもう5、年ほど前に、六日町のイベントで演奏した帰りに連れてきてもらったところで、「いつかここで演奏会をやれたらいいですね」と言っていたのが、ここにきて実現したのです。ちょうどこの雲洞庵が大河ドラマ「天地人」の舞台となった頃に、主人公の直江兼続の曲を作って欲しいと六日町の方からいわれ、作詞作曲した曲があったのですが、今回もその曲「寒月の教へ」をメインに演奏してきました。

禅宗のお寺らしく、派手さは無く、しっとりと落ち着いた感じのするお寺さんでした。ご住職も地味で、且つにこやかで気持ち良く迎えてくれたのが嬉しかったです。今回は通常の演目の他、雲洞庵の縁起を琵琶唄と朗読に仕立てて、地元のFM局 FM雪国の岡村アナウンサーと共にやってきました。
新潟にはもう10年以上前からご縁を頂いていて、特に湯沢、六日町ではどんどんと縁が繋がって行きます。今回も地元の方の集まりである「にいがた山賊の会」に急遽おじゃまして熊汁を食べてきました。またこの辺りは何と言ってもコシヒカリの産地ですから、皆さん米に対するこだわりと誇りが半端なかった。素晴らしい!。旅はなんといってもこういう出会いが楽しいのです。ただ演奏してくるだけではなくて、その土地の食べ物、酒、そして人々と関わって行く事が私の仕事なのです。
龍言の庭
そして今回泊まらせてもらったお宿はこちら。「温泉御宿 龍言」という古民家を移築して作った素敵なお宿でした。周りが木々に囲まれ、大きな池があり、滝もある素敵な場所で、心も体も癒されました。お世話になりました。
土地に触れ、人々と交わり、琵琶を聴いてもらって…、私は本当に面白い仕事をしているな、と実感した演奏会でした。
さて、のんびりとはしていられません。今週は31日の木曜日に戯曲公演「越の良寛」が控えています。脚本は和久内明先生、そして能シテ方の津村禮次郎先生との共演です。只今朝から晩まで稽古の真っ最中です。
杉並公会堂小ホールで18時30分開演です。ぜひぜひお越しくださいませ。
秋は毎年、良いお仕事をたくさん頂いて、本当に充実しています。年末からはまた創作の時期に入りますが、年明けにも一つ大きな舞台が決まりまして、なかなかゆっくりしてはいられません。まだまだ私の旅は続きそうです。
是非是非ご贔屓に。