春の目眩

近頃は何故かよく目眩がします。春休みが長すぎて、まだ桜の園の幻想世界にいるんでしょうか。その桜ももう見納め。今年は色々なところで桜を堪能しました。花や自然に囲まれ、その姿を目にするというのは、創作する人にとっては良い刺激です。その時々を楽しむということは何かを生み出すには大事な事で、さらに一緒に楽しむ相手がいるというのも大切な事。音楽は創造性無き所には存在しないので、創造性を刺激するお花見もしっかり音楽活動なのです!!

        長瀞桜4

この春休みには結局3曲作曲しました。まあ譜面上のことなので、これから練り上げて、レパートリーとなってゆくのはもっと先なのですが、ぶらぶらしている割には仕事をしているじゃん、と我ながら悦に入っているのであります。まだ2曲ほど作ると思うので、稼ぎは二の次としてまあまあ働いているかな??

作曲したのは薩摩琵琶の独奏曲(器楽)、楽琵琶と笛のデュオ、尺八と薩摩琵琶のデュオ(こちらも器楽)の3曲です。このほかに楽琵琶の独奏曲、楽琵琶と笛のデュオを作るつもりです。そしてまたCDを作って、どんどんと世に出して行きますよ。今まで出した6枚のCDの曲は、石井紘美先生の1曲を除いてすべて自分の作品ですので、もう琵琶の曲だけでかなりの数を作っています。それらを引っ提げてどんどんアウウェイに飛び出して行きたいです。

         長瀞桜2

来月からは本格的に演奏活動が始まりそうなのですが、今さらながら自分は自分のやり方をやるしかないな、というのがこのところのあらためての実感です。「おまえは昔からそうだよ」といつも周りに言われていますが、年を重ねるほどに余計なものが取れて、ますます自分のスタイルがはっきりしてきます。
琵琶には語りがなくては始まらないと言う方もいるし、私のような器楽派もいる。人其々の考えがあり、其々のスタイルが花開くことが望ましいのです。何事も一つに断定してしまった時に衰退がはじまる。桜も色々な種が咲き誇るからこそ美しいのです。   
   
         長瀞桜1

よくブログでも書いていますが、最近はもっぱらクラシックを聴いています。今はジャズよりもクラシックが来てますね。やはり作品といい、演奏といい、世界が認めるものは素晴らしいレベルを持っています。邦楽でも、かつては永田錦心、宮城道雄、沢井忠夫が闊歩して、邦楽が芸術音楽として世界に向けて発信して行った時代があったのですが、今はそんな沸騰するほどに創造性のある人を見かけなくなりました。どんなスタイルでも良いと思いますが、自分の作品を世に問い、宮城、沢井のように芸術分野で世界と真っ向勝負する人が出て欲しいですね。

         15
    春の目眩は何かを生み出す前兆かも???

大きな視野、大きな世界観、私には何をおいてもこれからはこれらが必要です。技術も今までのそれではない、違ったものが必要になってくるでしょう。作曲やプロデュースなどももっと多くのことを求められると思います。プロとして生きてゆくにはお金のことも大事です。お金の話が出来ない人はプロにはなれません。
邦楽界、琵琶界、己の世界、そんな中でのんびりはしていられないのです。

          日の出4

日の出は近い

© 2025 Shiotaka Kazuyuki Official site – Office Orientaleyes – All Rights Reserved.