先日、かねてから観たかったドキュメンタリー映画「Get Loud」を観てきました。久しぶりに血が騒ぐナイスな映画でした。
なんたって、ジミーペイジ、ジ エッジ、ジャックホワイトが3人でギター談義をやるんだからこれは見逃せません。もしクラプトンやベックとの3大ギタリストだったら陳腐になってしまうけれど、3世代のトップギタリスト、それも三人三様スタイルが違うというのが面白い。ジャックホワイトについてはあまり知らなかったのですが、一気にファンになりましたね。彼とは同じ血が流れていると感じました。
またエッジとジャックホワイトは、共にパンクを通り越しているのが良いですね。既成概念に囚われない。世間の常識など関係ねー、というパンク精神旺盛で、技術の追求に陥ったロック界に強烈なパンチを浴びせています。
日本では、ビートルズや美空ひばりなんかを批判してはならない、みたいなことがまかり通っていますが、私は全然好きではないし、ポップスや歌謡曲にも全くもって興味が無いので、ジャック・ホワイト、ジ・エッジの二人が語った「ポップスはくだらない音楽だと思っていたよ」との言葉に激しく共感しました。
日本では、「これが常識だ」という具合に考え方を押しつけて来る人がとても多く、歌謡曲を知らないやつは日本の音楽が判っていないだの、ビートルズを知らないやつは音楽やっている資格無し、みたいなことを平気でいう人が多いです。それも少しばかりライブ活動をしているような人に多い。私はそういうことを口にする人は基本的に信用も信頼もしていませんし、感性も知性が足りない人だと思っています。だからこの映画は実に痛快でした。
私は元々歌のある洋楽が好きではなかったし、ポップス的なものは全然受け付けなかったので、本物のロックと信じているツェッペリンの「フィジカルグラフィティー」やクリムゾンの各LP、ジェフベックのインスト作品は、正に私という人間を作り上げるバイブルだったわけです。そしてそのツェッペリンの音楽を作っていたジミーペイジが観られるんだからたまらないわけですよ。
今、自分がやっている音楽とこれほどまでにリンクするのは久しぶりです。私は彼らとは全然規模が違いますし、比べるのはおこがましいですが、魂はつながっている!!と激しく思いました。
お坊ちゃま、お嬢ちゃま、優等生は勿論の事、無頼を気取りながらアカデミズムに尻尾をふっているような輩にこれを見せたいですね。見せても何にも感じないかも知れませんが・・・。
映画の中で、ジャックやエッジが、スーツを着て携帯で話をしている人を見ながら「何の話をしているんだろうね」「どうせオーガニックの話でもしているんだろ」というくだり、痛快!!でした。
というわけで、私はどんどん私の道を行きます。土曜日は北鎌倉でCD発売記念演奏会がありますので、ロック魂をお持ちの方、ぜひお越し下さい。只激しく演奏するという訳ではありません。既成の伝統に囚われることなく、自分の思う音楽をやるのみです。