邂逅の季節

この所寒い日が続いていますが如何お過ごしでしょうか。この寒さに負けず、色々と活動が展開しています。

昨年から色々な組み合わせで、新しい演奏の形をやってきたのですが、一年経って、大分熟してきたような気がしています。琵琶はもちろんのこと、自分の可能性を自ら見出すには異ジャンルとの出会いと交流は実に有効ですが、そこに次なる世界が垣間見え、ヴィジョンが見出せた時に俄然、魅力が溢れ出てきます。

先ずは昨年から続くピアニストとの共演が一番でしょうか。様々なタイプのピアニストと共演しましたが、中でもフラメンコピアニストの安藤紀子さんとは面白いアンサンブルが出来つつあります。
前回は壇ノ浦をピアノ伴奏で唄ったり、ブレリアスのリズムを弾いたりしていましたが、今回はファルーカに挑戦します。やるたびにプログラムも充実してきているので今後が楽しみなデュオなのです。

          「饗宴~La nueva Pierta」
           ando-2
 
こんなライブを15日に大塚のanoano音楽堂でやることになりました。安藤さんは現代音楽~ジャズまで幅広い方なので、拙作「まろばし」や「祇園精舎」などのデュオならではの面白いプログラムになりそうです。尚、安藤さんファンに情報。この日は和服でピアノを弾くそうです!!

そして私が作編曲を担当している、アンサンブルグループ「まろばし」の第三回の公演が23日に迫っています。

          2011marobashi

今回は日舞の花柳流と五條流、尺八は琴古流と都山流という同じジャンルでありながらスタイルの違う二つのものの「邂逅」がテーマです。夫々性別、世代の違いもあり、結構な聞き物になると思います。

注目曲は、尺八二管による「二つの月」。これは9.11のテロの時に書いた曲で、最初はチェロ・フルート・琵琶の編成でしたが、今回は満を持してタイプの違う尺八二管による作品に昇華しました。

そして、「静~緋色の舞」。昨年琵琶語りでやったのですが、これも今回、筝・十七絃・尺八・唄に編成を変え、花柳面萌さんに踊っていただく事になりました。あまり都節音階を使わずに、完全4度音程など多用しています。我ながらいい感じに仕上がったと思います。
ほんの数席ですが、お席もまだ残っています。ぜひお越しくださいませ。

更に邂逅は続きます。22日には千葉studio bにて「山武の樹木~その魅力と可能性探ろう」と題した催しがあります。
建築家 稗田忠弘さんの講演と私の演奏。対談もあります。

             studio b 2011

更に更に毎年恒例の蕎麦処道心での「三種の琵琶楽~道心会冬の陣」が30日に控えております。

色々な邂逅が続いています。今月はまた平家琵琶の稽古も開始しますので、またまた新たな出会いが待ち受けていそうでわくわくしてます。

こんな出会いの日々ですが、折角出会っても、そこからお互いの関係を育んでゆく熟成・洗練というものがないと、何も生まれません。琵琶楽の上に他の技術を載せただけではただ形が変わっただけ。出会いによって今までになかった技術ややり方を得たならば、1+1が5にも6にも成る様な魅力溢れる音楽を作ってゆきたいものです。

今年も導かれています!

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