先日、高野山大学で大変世話になった越智淳仁先生の晋山式があり、お披露目の祝賀会で演奏してきました。
私も色々な所に出かけますが、これほどの絶景はそうあるものではありません。ワイドレンズでは無いので、その魅力の10分の1も伝えられませんが、お天気にも恵まれて、それはもう素晴らしいの一言でした。
しかし今回は事件勃発。マネージャーのO氏が朝からちょっと調子がすぐれず、開演前は暫く横になっていたのですが、だんだん酷くなり、演奏中に結局救急車で運ばれてしまうという事態に。幸い、運良く弟さんが医師として勤務している病院がすぐ近くだったので、大事にも至らず一安心でした。いつも持病が出たということでした。
という訳で、マネージャー氏も大事ないということなので、帰りには私がまだ一度も訪れたことのない四国に渡り、あの那須与一で有名な、屋島へ知り合いのOさんとMさんと連れ立って行って参りました。
ここは那須与一の扇の的で有名な古戦場
琵琶法師としては何だか感慨深いですね。
こちらがMさん、御年90歳ですが、足腰はシャープな動きで、私と全く変わりません。加えて英語はぺらぺら。頭脳は私以上に明晰です。80代になって得度したという、正にスーパーおじいちゃんなのです。
東京の方なので、帰りの新幹線でも、お大師様の話で盛り上がってきました。帰ったら直ぐ次の日に「中国の古いお寺を旅するツアーに出かけるんだ」というなんともフットワークの良い傑物です。
高野山関連では、とにかく何時も色々な縁が様々に繋がってゆきます。
思えば私が琵琶を始めるに至った経緯も、何かに手繰り寄せられるように導かれましたが、それから縁が次々につながり、高野山と関わるようになって、更に多くの出会いと気付きがありました。それは今でもどんどんと進行中で留まる事を知りません。
私は道元さんと空海さんが大好きなんです。道元禅師には深い哲理と清い人間としての生き方を感じ、私には一つの理想ともいえる存在ですが、お大師様には、道元さんとはまた違う宇宙的な広がりを感じます。常識や固定観念を軽々飛び越えて行くその思想の柔軟さと大きさは、常に私を大いに刺激して止みません。
日本はにはやっぱり凄い魅力があるな~と今更ながらに思う旅でした。
さて、今月来月はどんどん旅が続きます。