初秋の京

昨日、京都御苑の中にある白雲神社で演奏してきました。

           白雲14
この白雲神社さんには、何時もこのブログで写真を使わせてもらっている座工房の森さんに一昨年より連れて行ってもらって以来、毎回京都に行くとお参りに行くようになってます。まあ私はそんなに信心深い訳では無いのですが、音楽の神様というところが妙に気に入ってしまって、ご縁が繋がりました。

奉納演奏でしたので、私は本殿に向かって演奏したのですが、結構良く響いていて、声も出てちょっとノリノリでやってしまいました。後で宮司さんから「気合入ってはりましたな」と言われて恐縮してしまいました。

時代はどんどんと進み、もう日本という視点だけではとても生きてゆけないような時代になってきました。これから海外との関係がどうなってゆくのか不安さえ感じるこの頃ですが、考えてみれば琵琶も遠くペルシャから渡って来て伝えられ、様々に国ごとに改良され、夫々の文化となっていったことを考えると人間の営みは何時の時代も海を渡って交流していたんだな、と想いにふけってしまいました。

今回はロシアの人達と一緒でしたが、音楽に接している時には、少なくともお互いに政治や経済のパワーでものを量らない。変な民族のプライドなんかでけんかもしない。文化の違いを認め合って交流することが出来る。音階やリズムが違うから、そのまま合奏できたりはしないけれど、お互いの音楽と文化を聞きあって会話が出来る。

人間には元々知性や叡智なんてものは大して無いのかも知れないけれど、人間の日々の営みの中から生まれた音楽には嘘は無いと思います。

こういう時代に生まれたのも一つの運命だから、その荒波は超えなくてはいけないのだと思いますが、どんな事態になったとしても、この豊穣な文化だけは失いたくないですね。

御所のきのこ御所のきのこ

静かな秋を迎えたいものです。

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