昨日赤阪のカンティーナというライブハウスで上田正樹さんのライブを聞いてきました。カンツォーネ歌手の佐藤重雄さんのお誘いだったんですが、これが最高にいかしていて、これぞ歌、これぞライブという久しぶりに腹の底が踊るライブでした。
ライブ後にちょっとお話させていただきました。もう私はただの酔っ払いでしたが・・・。
上田さんは格好良いおっさんやった!!
上田さんの伴奏は私も以前共演したことがあるピアニスト堺敦生さん。堺さんのピアノは本当に気が効いていて、実に気持ちが良いし、ベースはベテランの樋沢逹彦さんだったので、上田さんとのコミュニケーションもばっちりでした。たった二人だけの伴奏なのに音の厚みもしっかりしていて、ダンスミュージックではコルグのトライトンから出るオルガンサウンドとラリーグラハム風チョッパーがズバズバっと決まり、こちらを乗せまくります。
曲は60年代後半のものから70年代の名曲と上田さんのオリジナル。お客様も40代以上の人が多かったので、ホテルカルフォルニア、朝日の当たる家、イマジンetc.盛り上がらない訳は無い!しかしカバーもこれだけ自分のものにして歌われると、どれもが上田正樹の曲のように聞こえてきます。もちろん「悲しい色やね」も歌ってくれましたが、とにかくそのソウルフルな歌いっぷりが最高。上田正樹という人間の生き様がそのまま聞こえてきました。これが歌というもんですよ!!
このところお行儀の良い、上手な歌や演奏が周りに多かったので、ちょっと辟易していたんですが、やっぱり上手いとか下手とか、技術や理論が見えるような音楽はまだ音楽以前だな、とつくづく思いました。演奏でも作曲でも音楽の中に自分の身を、人生を全部投げ入れて、本人の生き様がそのまま音になるくらいまでいって初めて音楽になるのだ!!
思えば私の好きな音楽家は皆そうでした。マイルスもジミヘンもコルトレーンもエバンスもジェフベックもマクラフリンも鶴田錦史も武満徹も・・・皆生き様がそのまま音楽だった。
私もそうでありたい。なぞったような上っ面の音楽じゃ満足は出来ないですよ!!!。