我々のレパートリーの他、彼女の伴奏をしたり、島唄の前山君とユルドゥスさんのデュオで盛り上がりました。さすが島唄は生活の中から生まれた民謡だけあって、ウズベキの民衆の唄とも何の違和感もなくすんなりと合うんです。皆びっくりしてしまいました。
伝統的な島唄の三線伴奏に乗って唄われるウズベキの唄には会場を埋め尽くした500人の観客もやんやの喝采でした。写真が手元にないのが残念。
こういう時に琵琶は楽器としても、歌の面でもなんとも融通が利かない。あまりに日本的に洗練され過ぎているためでしょうか。せめて楽器の面だけでも三味線のように色々と対応できたら良いのですが、スケールにも転調にも対応しない構造が憎らしかったです。
この日も琵琶楽というものの本質が更に見えた様な気がしました。結局、私はユルドゥスさんのバックでちょっとだけ弾いて終わってしまいました。
しかしこの日は、本番もさることながら、とんでもないアクシデントが発生。リハーサル中に前山君の三線の糸巻きが折れてしまったのです。すぐさまドラムの撥を削って糸巻きを作ろうと皆で話していると、照明の通訳をしている若者が、地下に楽器修理の職人さんが常駐している、というのです。
さすがは国立音楽院!さっそく地下にすっ飛んでいって頼んだ所、3時間で直せるというので、すぐにやってもらいました。なんという縁なのか、神様のお導きなのか、スタッフ全員、まるで何かに守られてでもいるような気がしてなりませんでした。
このおじさんがその修理屋さん。実に格好良い職人さんでした。見栄えも良い見事な修理で前山君もヴォルテージが最高潮になって、上記の大盛り上がりのデュオに繋がったという訳です。
もちろんその夜のヒーローは前山君。地元TV局が何局も押しかけ、6台のTVカメラに囲まれる中、ラストはここでも観客全員のスタンディングオベーションで大成功の内に終えることが出来ました。演奏時の写真が今手元にないので残念なのですが、本当に良いステージでした。
そして今日のおまけはこちら。
ちょっとわかりずらいですが、国立音楽院の演奏会の前の日に大使公邸の晩餐会におよばれして、和食のコース料理を頂いてきました。いや~~旨い!!!まだほんの何日しか日本を離れていないのに、なぜこんなに鰹だしに郷愁を感じるのだろう??
メニューは
前菜 盛り合わせ 〆鯖と青大根のなます
厚焼き玉子 えびのてんぷら
椀物 帆立真丈清汁仕立
造里 鯖 サーモン
焼物 茄子田楽
煮物 平目 白菜 信田巻き豆腐ロール
食事 御飯 味噌汁 香の物
甘味 季節のフルーツ
どうだ!ウズベキスタンでこれですよ。まいった。
さて次はいよいよ最高ヴォルテージアップのイルホム劇場です。乞う御期待!!