シルクロードコンサートツアーⅠ~アシュカバット

11月15日より30日まで半月に渡るシルクロードコンサートツアーから帰ってきました。
憧れのシルクロードでの演奏会ということで期待はあがりっぱなしだったのですが、先ずは最初に訪れたトルクメニスタンの首都アシュカバットの報告です。

最初から私も含めメンバーがお腹の調子が悪く、ちょっとした旅の洗礼を受けました。なにしろ未知の土地での演奏会とあって、皆緊張もあったと思います。
泊まらせて頂いたのはちょっと古めでしたが5スターの豪華なホテルでしたので、ゆっくりお風呂につかって一休みできました。

トルクメニスタンはいわゆる専制政治の国で、中央アジアの北朝鮮とも言われている国なので、無事に入国できるか正直心配でした。中央アジアの国々はどこでも空港は軍の管轄らしく、軍服にピストル姿の人が必ずいて、話しかけられたりするとちょっと怖かったです。案の定、アシュカバットの空港ではずいぶんと待たされ、入国に時間はかかりましたが、大使館の方とガイド&通訳の方々がゲートの向こうで待っていてくれてゲートを抜けた時にはほっとしました。

右は大使館の小寺さん。中央は黒髪が美しいガイド&通訳のジェネットさん。そして左がトルクメニスタンの将来を熱く語るコブラン君。入国から出国までお世話になりっぱなしでした。
コブラン君はウクライナの大学で学び、その後群馬大学に留学、来年は一橋大学に更に留学して、クリーンエネルギーの研究に情熱を傾ける秀才。将来のトルクメを想い自ら行動してゆく、トルクメの坂本竜馬のような有望な逸材。ジェネットさんも来年は日本に来て、日本語をもっと完璧にしてトルクメと日本を繋ぐガイドになりたいそうで、日本の感性を勉強したい、と言っていました。お二人と再会できることを願って止みません。

トルクメニスタンでは電気と水道がただ!!そのせいか夜になってもビルは色々な色で煌々とライトアップされ、街の中はさながらディズニーランドのよう。首都ということもありますが、その後行った国の中でも一番道が整備され街は綺麗でした。もちろん旧ソ連時代の寂しい感じの古い建物もありましたが、思っていた以上の都会でびっくり。インターネットなどはまだ制限があるそうですが、お酒も普通に買えるし、思っていたよりは自由な感じがしました。ただ娯楽施設のようなものは全く無かったですね。

アシュカバットは50年前に大きな地震があり、街は全て新しかったので、日本人が思うようなシルクロードの雰囲気はなかったですが、シルクロードの地で琵琶を弾くという事は、大きな刺激でした。


初日ということもありメンバーも私も細かなミスが少しばかりありましたが、最後はスタンディングで迎えられまずまず成功でした。

今回は奄美島唄の前山真吾君と一緒だったのですが、薩摩藩の支配と搾取の苦しい生活の中で生まれた奄美民衆の唄が身にしみました。また琵琶の音楽が生活の中で生まれた民謡とは大きく違う性質のものだということもしみじみと感じました。この認識は今後の私の活動の中で大きなファクターになって行くと思います。
そして薩摩と奄美が400年の時を経て、お互いの音楽の源流であるシルクロードで同じステージに立つという事に深い感慨を覚えました。

次はサマルカンドで有名なウズベキスタンに向います。

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