動き出す季節2019

暫し冬眠状態でしたが、少しづつ演奏会が始まってきました。今週は第134回琵琶樂人倶楽部にて、ベテランのメゾソプラノ 保多由子さん、ヴァイオリンの濱田協子さんをお迎えして、洋楽とのコンビネーションによる作品の会をやってきました。ハイレベルの演奏家というのはどのジャンルでも素晴らしいですね~~。

241
photo 新藤義久

いつもは笛とやっている作品をヴァイオリンと組んでやったり、新たな声と琵琶の新作なども上演いたしました。相変わらず小規模の会ではありますが、演奏の方も上々の出来。満席のお客様にもお越しいただき、良い時間となりました。

2また冬眠中のお楽しみとして、ジャズのライブハウスでも遊ばせて頂きました。今回はスーパーヴォーカリスト松本泰子さんが歌ってくれたので、もうゴージャスに盛り上がり楽しかったです。
2019チラシm

さて、来週は今年初の日本橋富沢町樂琵会があります。既に4年目に入り、今回で18回目となります。今回はヴァイオリンの田澤明子さん、フルート・龍笛の久保順さん、そして友情出演で笙のジョウシュウ・ジポーリン君も駆けつけてくれます。皆さんジャンルの垣根を越えて音楽の可能性を探求するハイレベルな方々ですので、面白くなりそうです。

田澤明子s2013-03-14-jun13473smZhoushu Ziporyn pic 3s

4

琵琶樂人倶楽部にて、朗読の櫛部妙有さんと photo 新藤義久

演奏会をやればやるほどに、自分の音楽が明確になり、また自分が何者なのか見えてきます。琵琶樂人倶楽部も12年で通算134回やりましたが、私はがんばって毎回努力してやってきたのではなく、やりたい事をただやりたいようにやってきただけなのです。面白そうなものを持っている人に声をかけて、出てもらい、とにかく琵琶に関する事ならば何でもありで企画してきました。だから毎月大変、なんてことは一度も思ったことはなく、終わった後の打ち上げも含め、毎月楽しみでしかたがないのです。
お客さんが5人程しかいないこともあれば、今回のように座りきれない位来てくれることもありますが、毎回色々な知人友人が集ってくれて、本当に嬉しいのです。

私はずっと一人でやってきました。組織に入らず、他人の作った価値観におもねることなく、淡淡と一人でにやっているのが、私には合っていると思っていますし、これからも変わらないでしょう。でもこれまでを振り返って見ると、何でも一人でやっているつもりでも、色んな人に声をかけてもらって、そのお陰でこうして生き延びてきたな、と思いますね。
以前はある種、自分で一匹狼的なところを気取っている部分もあったかもしれません。まあそのくらい突っ張っていてちょうど良かったと思っていますが、二十歳の頃から音楽活動を始めて、もう長いことミュージシャン暮らしをしていて思うことは、結局一匹狼だろうがなんだろうが、色んな人の縁の中でしか生きられないし、それらの縁に生かされているということですね。まあ私も年を重ね、少しは柔らかくなったということでしょうか・・・。
考えてみれば、琵琶を弾いて廻って、何とかこうして生きていられるのですから、奇跡みたいなもんです。

2s
東洋大学文化講座にて

何しろ自分の道を歩いてゆくしかないですね。私は私、自分のペースでこれからも琵琶を弾いて廻って、どんどんと良い作品を創って行きたいのです。のんびりごろごろしているのも、そろそろ終わり。動き出す季節がやってきました。

© 2025 Shiotaka Kazuyuki Official site – Office Orientaleyes – All Rights Reserved.